ウクライナ:生活再建支援事業が完了
皆さま、こんにちは。地球市民事業課の瀧孝輔です。
2022年10月からウクライナのポルタヴァ州で実施してきました、ウクライナ国内避難民を対象にした生活再建支援事業が完了いたしましたので、報告いたします。
ウクライナ国内には、激戦地を逃れた避難民の方も多くいます。住み慣れた町を離れ、新たに生活を始めることは非常に大変なことです。侵攻が始まった直後は、食糧支援や生活物資に対するニーズが高かったものの、避難生活が長期化する中で、避難先での仕事探しといった生活再建に必要な支援のニーズが新たなに高まっていました。そこで弊会は、ウクライナで活動している「Adult Education Center of Poltava Region(ポルタヴァ州成人教育センター)」と連携をして、食糧・生活物資の配布を行うと共に、生活再建に必要な知識や情報を得られる成人向けの講座を支援しました。
活動地はウクライナ中部のポルタヴァ州です。ポルタヴァ州は激戦が続く東部地域のルハーンシク州とドネツィク州と接しており、多くの人が避難をしてきています。避難民の人たちは、現地の大学の寮などで、避難生活をしています。この事業では、ポルタヴァ経済貿易大学(PUET)の大学寮に避難している人とその周辺で生活をする人たちを対象にとしました。
物資配布の様子
講座の内容は、グラフィックデザインからピザ職人講座、会計講座など就職に直結するような内容のものから、ストレスマネジメントなど日々の生活に役に立つ講座まで、多様な内容の講義が開講されました。
ピザ講座の様子
受講者は、戦争や新たな場所での生活に対するストレスや、先行きが不透明な将来に対して多くの不安を抱えていました。しかし、こうした授業を通して不安やストレスへの向き合い方を学び、落ち着いて生活をすることができるようになったそうです。
ヨガ講座の様子
また、対面で行われる授業は、受講者同士がつながるきっかけにもなりました。避難先では知り合いも少なく、孤独に陥りがちです。そうした中で、一緒に授業を受ける人がいることで、人間関係が生まれ、孤独感を抜け出すきっかけにもなりました。
講座終了後の様子
受講者の感想
ストレスマネジメントの講座の受講者
「講座を通して、ストレスに向き合う方法を学びました。自分に向き合い、自身の感情とどのように向き合えば良いのかを知ることができました。ぜひ、この講座を別の人にも薦めたいと思いました。こうした学びの機会を提供してくれたすべての関係者に感謝しています。」
以下が、英語の字幕のみですが、物資配布を受け取った人の声や他の受講者たちの声です。
よろしければご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=RzZDVp8zE9c
今後も、上記の提携団体と協力をしながら、ウクライナ避難民の方々のために何ができるかを考え事業を模索していこうと考えております。
地球市民事業課
瀧孝輔