2024.06.12
緊急人道支援
トルコ出張報告②:避難生活で学び続ける子どもたち
めるはば。みなさんこんにちは。海外緊急人道支援課の夫津木です。
以前は自身もトルコを襲った大地震の被災者でありながら、被災した世帯・子どものために活動する方の様子をお届けしました。
今回はコンテナを使用して、学校の隙間時間に活用される学習スペースの様子をお届けします。避難区域で暮らす子どもたちが通う学校は、午前と午後で違う子供が通う二部制を採用しています。まだ学校の数が十分ではないために、授業数を減らして、その分多くの子どもが通えるようにするための措置です。
それはすなわち一人一人の子どもにとって、学校で勉強する時間が少なくなることを意味します。
この学習教室では、その合間時間に、宿題を一緒に行う補修教室や、発展学習に当たる時間を開催しています。
また学校では教科内容とは異なった学習に関わる内容を伝えています。
学習の仕方やモチベーションの維持など、本来ならば先生から学んだであろう内容も、学校の時間が短縮されると後回しになってしまいます。学校が果たしていた機能の重層さと、それを補完する価値の大きさを、改めて現地で気づかされました。
今回の出張では、避難生活のような日常から離れた状況の中でも維持されるべき教育の在り方が、僕のテーマでした。
だからこそ、どのようにして一人一人の子どもを主役にすることができるか、毎日の声掛けからルール作りにまで目を光らせる、そんな提携団体の尽力を見る機会を頂けたことは、とても有難いものでした。真摯に学ぶ子どもの姿、真摯に教えようとする職員の姿、何か助けになりたいと行動するボランティアの姿は、たくさんのことを考えさせてくれます。
本事業はみなさまからのご寄付と、ジャパンプラットフォームの助成を受けて実施しています。
海外緊急人道支援課 夫津木