2024.01.17
メッセージ

防災とボランティアの日にあたり ~地域での日常のつながりを大切に~

メッセージ
国内災害

令和6年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震 」により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまならびにご家族の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。シャンティ国際ボランティア会は、今回の地震を受けて、現地に職員を派遣し、関係団体と連携を取りながら支援活動を進めています 。

1月17日は「防災とボランティアの日」

毎年1月17日は「防災とボランティアの日」と定められています。平成7年 (1995年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災で、被災地における緊急・復興支援などの災害ボランティア活動や、災害への備えの重要性が広く認識されたことを契機に記念日として制定されました。

阪神・淡路大震災から始まったシャンティの緊急人道支援

私たちシャンティ国際ボランティア会も、阪神・淡路大震災の被災地支援を機に、その後、全国各地で地震・水害などの自然災害の活動を重ねてきました。私自身も阪神・淡路大震災の時は、当会のボランティアとして、現地で活動に関わりました。当時、震災から1年を迎える年末年始には、高齢者の多い仮設住宅の訪問活動にも関わり、その中で仲良くなった高齢の女性の仮設住宅を訪問しては、お茶を飲みながらお話をさせていただきました。今でも心に残っているその女性との会話があります。私が「独りで仮設住宅に生活するのは何かと大変ではないですか?近くに家族や親族はいないのですか?」と聞くと、「近くに息子夫婦住んでんねん!長年、独りで暮らしてきて、被災したからて、今さら、一緒に住むという考えはない!独りの方が楽やし」との答え。災害があっても無くても、高齢者にとって環境を変えて生活することがどれだけ大変かを再認識させられた瞬間でもありました。当時から子や孫を含め家族が共に暮らす環境は薄れつつあったのです。

長田区のシャンティ事務所

夜のボランティアミーティング

日常のつながりが生む「共助」

現代社会は核家族化、単身世帯が増える中、この環境は災害時の課題にもなっています。日ごろから近所とのお付き合いや誰とつながっているか?日常生活を送る中での安心はどこにあるのか?皆さんがお住まいの地域での日常のつながりを再確認することも備えの一つです。そして、それぞれの地域にある住民自治組織とのつながりも大切にしてください。いざという時には、日常の「共助」が身を守る力となってくれることもあるのです。

2024年1月17日
副会長 茅野 俊幸


令和6年能登半島地震で炊き出しを行う茅野