石川県輪島市において仮設住宅等を巡回する移動図書館事業を開始
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(所在地 東京都新宿区/会長 若林恭英/以下シャンティ)は、2024年7月より石川県輪島市において仮設住宅を巡回する移動図書館事業を開始しました。
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、シャンティは1月6日に国内緊急支援担当職員を七尾市に派遣。その後、輪島市からの支援要請を受け1月9日から輪島市門前町に入って活動拠点を構え、現在に至るまで避難所の運営⽀援、炊き出しや⾜湯活動などさまざまな支援活動に取り組んでいます。
仮設住宅への生活移行が進む中、特に高齢の方が自宅にこもる日々が続いていたり、知らない環境で新たに人とのつながりを築くことが難しいといった課題も見えてきたことから、甚大な被害を受けた石川県の輪島市図書館と連携し、移動図書館活動を開始することを決定しました。移動図書館の運行を通した交流活動も実施予定で、避難者に寄り添いながら、日常に戻るきっかけや交流の場づくりを目指します。なお、今回の事業は輪島市と協定書を締結して実施いたします。
事業の流れ
輪島市内では仮設住宅の建設、入居が順次行われています。シャンティは移動図書館活動を開始するにあたり、輪島市立図書館の職員とともに、仮設住宅、公民館における調査・打ち合わせを行っています。また、シャンティが保持している車両1台に本棚や書籍のほか、テントや簡易テーブルなどを載せ試験的な巡回を開始しました。移動図書館活動では本を借りるほか、立ち寄った方が交流できるような取り組みも行っています。
本事業は輪島市立図書館との協同事業であるため、移動図書館の運行における車両運転、図書館職員の立ち合い、書籍の貸し出しシステム、図書館カードの発行・登録、書籍の登録、は輪島市の既存のシステムを使用する予定です。シャンティでは、使用する書籍、備品、車両を提供する予定です。移動図書館車両の仕様は輪島市立図書館と相談の上、確定する予定です。
移動図書館試験運行の様子
輪島市内の仮設住宅、公民館において、移動図書館の試験運行を7月と8月に6回実施しました。
写真:移動図書館活動の運行準備と集会所で試験運行した様子、仮設住宅の敷地で試験運行を実施した様子
輪島市立図書館・輪島市立門前図書館の状況
輪島市立図書館は、隣接する「道の駅 輪島ふらっと訪夢」において仮設営業中。電気は止まり、地震の影響で歪んで本が取り出せない書架もあり、元の場所での通常開館は当面の間難しいのが現状です。
また、輪島市立門前図書館は地震で手前側に傾いたものの、本の貸し出しのみ再開しています。
写真:地震発災直後の輪島市立図書館の様子。地震で倒壊した本棚、書籍をすべて図書館員が手作業で本棚に戻しました(輪島市立図書館提供)
<シャンティ国際ボランティア会について>
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は、1981年に設立された、アジアで子どもたちへの教育文化支援や緊急人道支援を行うNGOです。子どもたちがどのような環境下でも学ぶことができるよう、シャンティは教育の機会を届けています。
設立 : 1981年12月10日
会長 : 若林 恭英
所在地:〒160-0015 東京都新宿区大京町31 慈母会館2・3階
事業内容 :教育文化支援事業、緊急人道支援事業
公式ウェブサイトURL : https://sva.or.jp/
■プレスリリースの原文■
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