2009.06.20
読み物

難民の日 Part1

スタッフの声
ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

6月20日、今日は「難民の日」です。

↓ アンジェリーナジョリーのメッセージが配信されています。

UNHCR World Refugee Day

最大規模の難民の流出を経験したアフガニスタンから、 2009年はミャンマー(ビルマ)難民を抱えるタイの国境沿いでこの日を迎えることになりました。どちらも「忘れさられた難民」です。

19日、タムヒンキャンプ(カンチャナブリ県)、バンドンヤンキャンプ(ラチャブリ県)の難民キャンプの現状を訴えるべく「難民の日」イベントがカンチャナブリで行われました。このイベントは、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が中心になり、難民キャンプ内で活動するNGO9団体が参加しました。

この日、気になっていたのは、先日キャンプでお会いしたタムヒンキャンプのMリーダーが参加できるかどうかでした。その日は2日前にも関わらず、キャンプから外出する特別許可の連絡がまだ出ていませんでした。当日、開始時間になっても姿が見えません。開会宣言のマイク音が入った直後、カレンの民族衣装に身を包んだMリーダーと今日の日のために伝統舞踊を披露する子どもたちが入場しました。無言で静かに客席の後ろの方に座ります。驚いたのは、この子どもたちの引率に抜擢されたのは、シャンティ図書館委員のA君。KYO(Karen Youth Organization)の事務局を務めている関係で許可が下りたのでした。緊張でこわばった顔も、見なれた顔のシャンティスタッフに気づくと笑顔がこぼれました。
バンドンヤンキャンプの代表たちは残念ながら参加することができませんでした。このバンドンヤンキャンプは、シャンティが支援する7つのキャンプの中で最も小さいキャンプ(4,290名)です。周辺には村もほとんどなく、国境沿いの山の中にひっそりと位置するバンドンヤンキャンプは、常に、移転の恐怖にさらされています。いつ、ここを出て行けといわれるのか。そんな不安を抱えながら毎日生活しています。

キャンプの中で自由に走り回る子どもたちは、柵の向こうの世界を見ることができません。たった一本の木で閉じられたゲートが、彼らの自由を遮断しているのです。毎回このゲートをくぐる度に、とても胸が痛みます。

 

ミャンマー(ビルマ)難民支援事務所  山本