2010.04.30
読み物

ラオスの図書館のすごい人!

ラオス

サバイディー ラオス事務所の鈴木です。

皆さん、今日は何の日かご存知ですか?

4月30日の今日は『図書館の日』です。

そこで、ラオスの図書館のすごい人を紹介します。

ラオス中部に位置するサワンナケート県には2003年に建設された

公共図書館があります。

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図書館関係者の尽力により、常に多くの人に利用されるようになっています。

平日の夕方でも学校帰りの児童が立ち寄る姿をよく目にします。

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今回ご紹介する図書館に関わるすごい人は、長年に渡って

サワンナケート図書館の成長に尽力されている1人である。

プートンさんです。

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お話を伺っている最中は、穏やかな声でお話されてお上品な雰囲気を

漂わせるのですが、一歩外にでて、子どもたちに会うなり、

何処からともなく絵本を取り出し、大きな声で読み聞かせをし始め、

本が無いときは、手振り身振りで子どもたちにお話をしはじめるのです。

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飛んだり、はねたり、手を広げたり、地べたを這ってみたり、

全身を使って、お話をより楽しくするために一生懸命になります。
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ラオス語を理解しするのが少し難しい少数民族の子どもたちも、

いつのまにか大喜びです。
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実は、このプートンさん、サワンナケート図書館の司書さんではなく、

サワンナケート県教育局にお勤めの方です。

ラオスでは通常、教育局ではなく、情報文化局というお役所が

図書館の管轄をしており、教育分野を管轄する教育局が図書館に

関わることは稀なのです。

でも、プートンさんはおっしゃります。

『誰が管轄だって、担当だっていいじゃない。

 だって、第一、図書館を使う子どもたちに、そんな事関係ないでしょ。

 私は本が好きで、図書館が好きで、

 本は子どもたちにとって良いものだと思っているの。

 だから、ちょこちょこ図書館に来て、子どもたちにお話をしてあげるの。

 お役所がどうのこうのの、難しい話はいいじゃない。

 大切なことは、1人でも多くの子どもたちが本を読めるようになること』

月曜日から金曜日までは教育局の仕事をして、土曜日には

サワンナケート図書館に来て、朝から晩まで子どもたちに

本を読み聞かせしたり、本の楽しさを伝え続けるプートンさん。

別れ際、なんだか楽しそうなので、どうしたの?と聞いてみたら

『今週の土曜日に読もうと思っている本は、もう決めてあるの』と

ニコニコしながら話してくれたプートンさんでした。

ラオス事務所・鈴木淳子