お母さんの青い手
サバイディー(こんにちは)
ラオス事務所の山室です。
突然ですが、誰かの手に触れた時に皆さんは何を思いますか?
私はラオスで誰かと握手する時、その人の手が硬いと、農作業や手仕事をたくさんやってきたのだろうなとか、どんな人生を歩んできたのだろうと想像することがあります。
逆に、柔らかいと、家仕事をあんまりやってこなかった人なのだろうか、都市部で育った人なのだろうか、と想像したりします。
少し前に、ラオス北部ルアンナムター県で少数民族・レンテン族のお母さんたちに会う機会がありました。
このお母さんの手の色は真っ青。なぜだかわかりますか?
ヒントは日常的に身に着けている伝統衣装です。
そう、答えは藍染めです。
このレンテン族は藍染めで有名な民族なのです。
(先月、某テレビ局の長寿番組でも紹介されていました。)
このレンテン族の村は、生地作りからすべて手作業で藍の布製品を作っています。
家の前に生えているワタの木。そろそろ収穫です。
糸縒り車にかけてワタの繊維を引き出して、よりをかけて糸にします。
この日はお父さんが手伝っていました。
できた糸で布を織ります。
真っ白な布を藍の液に浸して色をつけます。
もちろん藍の原料も家に生えています。
そうして、藍染めの反物が出来上がります。
(藍の液に別の葉を入れることで、出来上がった時の色が変わります。)
そして、針と糸でチクチク縫い合わせて伝統衣装や商品を作ります。
朝から夜まで、お母さんたちは家事や手仕事で忙しいですね。
最近は、藍染めの布に刺繍を施したコースターが観光客に人気です。
このように工程をみてみると、お母さんの手が硬いのも、手のシワや爪が青く染み付いているのも、なんだかとても格好良く思えます。
このレンテン族のお母さんの商品は残念ながらありませんが、同じようにシャンティの活動国で作られた商品を日本でもお買い求め頂けます。
シャンティのクラフトエイド
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商品から生産者である現地の民族のことを知ることもできます。
ぜひ、現地のお母さんたちの手を想像しながらご覧下さい。
******* おまけ *******
レンテン族の女性はみんな同じ髪型をしています。
日常の服も髪型も生活様式も、いたるところで文化が自然に守られていることが素晴らしいと感じました。
あるお母さんの頭に銀の髪飾りに鍵が!
「鍵を無くさないで便利だし、おすすめよ。ははは。」とのこと。
これも伝統的な銀飾りをオシャレ且つ機能的に守る知恵ですね。