2019.04.14
読み物

ラオスが教えてくれたこと

ラオス

「ラオスの複式授業の質の改善に携わりたい」そう思って、ラオスの地に降り立ち、早11カ月が経ち、4月末でインターンの任期を終えます。

ラオスは、2008年にニューヨークタイムズで「世界で最も訪れたい国No.1」に選ばれるほど、とっても魅了的な国。

11カ月住んだ私も、ラオスは魅力であふれていると思います。

知れば知るほど、もっと知りたくなる!もっと好きになる!本当に不思議な国、それがラオスだと思います。

そこで今回は、私がラオスで学んだことを2つお伝えしたいと思います。

1.生きる上で本当に必要なことって、実はとっても少ない。

ラオスは東南アジアの中でも最も開発が遅れている国です。

開発途上国で生活した経験がなかった私にとって、ここラオスの暮らしは、不便の連続でした。例えば、24時間営業のコンビニがない、安定したネット環境がない、娯楽施設が少ない。

ない、ない、ないの連続でこの先どうしようと最初は不安ばかりでした。しかし、2カ月くらい経つとこの不便さを快適に感じるようになりました。言い変えれば、「ないなら、あるものでどうにかしよう。」「ないならないで、いいか!」そんな考えに変わりました。

ラオスでの生活は選択肢が少ないからこそ、あれこれ考えずに、今目の前にあるものを心から楽しむことができる。

そして、この生活は「生きる上で本当に必要なものは実は少ない」ということを私に教えてくれたのだと思います。

2.助け合いの精神

ラオスの人たちの国民性を一言で表すと、「温和」です。いつも笑顔で、「ボーペンニャン(大丈夫、なんとかなる、気にしないで)」を言ってくれる寛大な人たちだと私は思います。

私は、この寛大さの根底にあるのは、ラオス人のある考え方が大きく影響していると思います。それは、「人は互いに助け合うもの」という考えです。

ある時、私が翻訳作業の作成が遅れたことがありました。

その時、私はナショナルスタッフに「私が作業にたくさんの時間をかけてしまったから、あなたたちが作業する時間が短くなってしまった。ごめんなさい。」と伝えました。

すると、彼らは「ボーペンニャン。人は助け合うものだからね。僕たちが早く作業すれば、大きな問題ではないでしょう?それで解決するんだから、いいじゃないか。」

彼らは、私が考える「迷惑」を迷惑だとは捉えません。むしろ、人は助け合うことが当たり前なのだ という考え方なのです。

この11カ月間のラオスでの生活は、うれしい・楽しいことばかりではありませんでした。うまくいかずに落ち込んだりしたこともありました。しかし、そんな時にいつも私を励まし支えてくれたのは、「ラオスの発展のために真摯に励む」シャンティの職員でした。

楽天的で、柔軟で、努力家で、向上心が強く、愛情で溢れたラオス事務所の職員と議論する時間は、いつも私に世界を別の視点で見ることの大切さとおもしろさを教えてくれました。

この人たちなら、きっとラオスの教育をもっとよくできる!それだけのパワーがあると心から思います。

私はもうすぐシャンティを卒業しますが、今後はシャンティファンの一人として陰ながら応援させていただきたいと思います。

最後に・・・約1年間ラオスの記事をお読みいただきありがとうございました。

そして、今後もラオス事務所のご支援を引き続きどうぞよろしくお願いします。

ラオスインターン 松永