2024.06.21
お寺の取り組み

【講演】全国曹洞宗青年会国際研修会にて

イベント報告
協働事例
講演会報告

2024年2月7日、全国曹洞宗青年会様の国際研修会『僧侶の「国際活動」とは~これからのグローバル社会を生きる僧侶のために~』がオンラインで開催され、曹洞宗総合研究センター常任研究員の南原一貴師の講演、シャンティ事務局長の山本英里の講演、さらに世界仏教徒青年連盟(WFBY)会長の村山博雅師が加わってパネルディスカッションが行われました。


会場の様子

それぞれが「国際布教」「国際ボランティア」「国際交流」という異なった分野で活動をされてきており、青年僧侶が今後活動していく上での機会や可能性について語られました。
全国曹洞宗青年会様の活動やイベントなどはこちらよりご覧いただけます。

「国際布教の歴史と海外寺院の活動について」
まずは、南原師が22年間にわたって取り組んできた国際布教の経験に基づき、当初は移民が布教に重要な役割を果たしていたことや禅の海外での広がりについて話されました。最近では、「Zen」という言葉が「平和」や「落ち着き」といった意味合いで使われることが多くなっているということを紹介してくださいました。


曹洞宗総合研究センター 南原一貴師

「僧侶と共に活動する国際ボランティアについて」
次に、山本がシャンティの活動の歴史から伝統文化の尊重、民族のアイデンティティの継承の重要性について話しました。そのためには教育が大切で、さらに絵本や図書館活動における「おはなし」が子どもたちの新しい世界を知る喜び、創造する力、感動体験を生むことができると語りました。さらに、海外での活動において問題や課題に対して、自分事としてとらえることの重要性について訴えました。


シャンティ 山本英里

パネルディスカッション
そして、村山師が加わって3人でのパネルディスカッションでは、「国際布教」「国際ボランティア」「国際交流」とそれぞれの観点から、お互いの必要性、連携の可能性などについて議論が交わされました。村山師は、僧侶として海外へ行くことが大切とした上で、海外での活動は日本の僧侶としての信念が生まれ、地球市民といわれる時代に大きな財産となる、とメッセージを送った。そして青年僧侶へ、いつも通りの菩薩行を実践することが国際ボランティアにつながり、国や地域を越えて僧侶たちと交流することを期待していました。


WFBY 村山博雅師


パネルディスカッションの様子

この研修会を通して、青年僧侶の方々にシャンティの活動や理念を知っていただくことができました。さらに海外での活動において宗教や信仰を理解することが社会を理解することになり、社会課題の解決にもつながっていくこと、また宗教の視点や考え方が苦難にある人々に心を寄せる支えとなるとお伝えすることができました。

広報・リレーションズ課 日比