世界一大きな授業がギネス登録
企画調査室長の三宅隆史です。
企画調査室の仕事のひとつは「万人のための教育」のためのキャンペーンとアドボカシーを推進することで、教育分野の28のNGOの連合体である教育協力NGOネットワーク(JNNE) の事務局を務めています。
2003年から教育協力NGOネットワークは、毎年4月下旬に「世界中の子どもに教育をキャンペーン」を実施しています。2009年は「世界一大きな授業」という取り組みを行いました。学校に行けない子どもがなぜ7200万人もいるのか、世界で同時に100カ国以上の子どもが学ぶというもので、なんと世界で8,856,108名が参加しました。日本では、214の学校から25,838人がこの授業を受けました。
そして、ついに、やっと、「世界でもっとも多くの人が参加した授業(Largest simultaneous lesson)」としてギネス記録に認定されました。
認定書は、今年のキャンペーンのWEBサイト に載っていますのでご覧ください。
今年のキャンペーンのテーマは、読み書き(識字)についてで、開発途上国の成人の5人に1人にあたる7億人が読み書きができないことを、日本では153校の19,683人の子どもたちが学びました。
5月20日には、授業を受けた子どもの代表が外務省の御法川政務官を訪問し、成人識字分野の援助の拡充をお願いしました。
「タイに行ったとき、貧しい子どもが売る花を買おうとしましたが、そんなことをしても問題は解決しないと思いました」と訴えかける小学3年生にはじまり「読み書きができない人が7 億人もいるのは不公正だと思う」、「貧困の悪循環を断ち切るのが教育です」、「日本でも外国籍の子どもが読み書きに不自由しています」と非識字、教育、貧困の問題を政務官に一人ひとりが語りかけました。また、日本からの支援について「国はしっかりと支援をしてほしい」「学校を建てるだけじゃなくて、先生の支援をお願いします」と求めました。
御法川政務官は、一人一人の意見をよく聞いてくださり、子どもたちのメッセージを麻生総理に後日渡されました。