2024.06.17
絵本を届ける運動

絵本が現地に到着しました! 2023年度の報告

子どもからのメッセージ
絵本
絵本到着

2023年に収集し、2024年2月2日(金)に東京事務所を旅立った絵本が、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、カンボジア、ラオス、ミャンマーの4事務所に到着いたしました。各事務所より、絵本到着時の様子や絵本を受け取った人たちの声が届きましたので、ご紹介いたします。

絵本が現地に到着しました!

【ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ】到着日:2月29日

2月29日、最初の到着地であるミャンマー(ビルマ)難民キャンプに絵本が届きました。

事務所前に到着した大きなトラックから、絵本が入っている箱を車両に積み込みます。

玄関前から事務所の中に運び込みました。

日本から無事に届いたたくさんの絵本に現地事務所の職員も喜んでいます。カレン語、ビルマ語の翻訳絵本をつくっていただいた皆さまに、心より御礼いたします。今後ミャンマー(ビルマ)難民キャンプで運営する図書館等に配架されていきます。この難民キャンプで暮らす人たちは、キャンプの外に自由に出入りすることはできません。キャンプで生まれ育つ子どもたちもおり、絵本は外の世界とつながる「窓」のような役割も果たしています。

 

【カンボジア】到着日:4月9日

日本を出発して約2カ月後、カンボジア事務所にも絵本が到着しました。

クメール語の翻訳シールが貼り付けられたたくさんの絵本が、日本からシャンティのカンボジア事務所に無事に届きました。

絵本が入っている箱(重さ約20kg)を肩に乗せて、職員がトラックから事務所に運び込みました。シャンティはカンボジアで学校建設や幼児教育の質の改善事業等に取り組んでいます。翻訳絵本は今後、学校や幼稚部の教室に配架されていきます。クメール語の絵本を作成いただいた日本の皆さま、無事に絵本が届きました。心より御礼いたします。

 

【ラオス】到着日:4月23日

ラオス事務所にも無事に絵本が到着しました。

日本からの絵本がラオス事務所に届いた様子です。

現地事務所の職員が力を合わせて絵本を事務所に運び込みました。

ラオス語の翻訳絵本をつくっていただいた日本の皆さまに感謝の気持ちを込めて、届いた翻訳絵本を1冊ずつ手に取るラオス事務所の職員たちです。ラオスは50ほどの少数民族が暮らす多民族国家です。それぞれの民族が話す母語がありますが、学校では公用語のラオス語で授業が行われます。子どもたちは、絵本からもラオス語を学びます。

 

【ミャンマー】到着日:5月31日

ミャンマー事務所にも絵本が到着しました。

無事に絵本が届きました。

現地事務所の職員たちが一緒に事務所に運びこみました。

開封して絵本の冊数を確認している様子です。

ビルマ語の翻訳絵本をつくっていただいた日本の皆さまに感謝の気持ちを込めて、届いた翻訳絵本を1冊ずつ手に取るミャンマー事務所の職員たちです。クーデター下のミャンマーで、厳しい状況に置かれる子どもたちに絵本と学びの機会を届けていきます。

 

絵本を受け取った人たちの声をご紹介します

【ミャンマー】 アゥン・フォン・ピェさん(図書館を利用する子ども)

「図書館には毎週来て、一回に3冊から5冊くらい本を読みます。『ここがぼくのいるところ』(ほるぷ出版)という絵本がお気に入りです。特に「くには、ちきゅうのうえにある」という文章と絵を見ると世界に存在していることがわかるので好きです。世界について知ることができる本をもっと読みたいです。将来はビジネスマンになってトラックを扱う会社をやりたいです。」

 

【ラオス】 スリスックさん(教員)

「教えることが好きで若いときから教師になることを夢見てきました。16年間小学校で教えています。子どもたちが本を読む機会があることを大変うれしく思います。好きな絵本は『おかあさんといっしょ』(福音館書店)です。父親がおらず、母親と一緒に暮らしてきた自分と重なるところがあるからです。みんなに学校を卒業して、良い人生を歩んでほしいです。」

 

2023年度「絵本を届ける運動」

報告書はPDFデータでお読みいただけますので、ぜひご覧ください。
2023年度「絵本を届ける運動」報告書

■翻訳絵本の内訳■
・カンボジア/クメール語:5,886冊
・ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ/ビルマ語:2,730冊、カレン語:3,151冊
・ミャンマー/ビルマ語:3,735冊
・ラオス/ラオス語:3,513冊
・アフガニスタン(※)/パシュトー語:464冊、ダリー語:4冊
※アフガニスタン向けの絵本については、現地の情勢や事業の状況を考慮しながら発送していきます。

■2023年度の絵本タイトル数■
・35タイトル(18社)

■日本での参加者数■
・17,882人
・423 企業・団体

2024年2月2日、シャンティ東京事務所から絵本が旅立っていきました。絵本の運び出しにご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

ご参加頂いた皆さまが想いを込めて作成した絵本が、子どもたちの希望を見出す一冊となります。改めて、2023年度も多くの方に「絵本を届ける運動」にご参加いただき、ありがとうございました。

絵本を届ける運動

 

<写真の絵本>

学研
『ええところ』作:くすのきしげのり、絵:ふるしょうようこ

教育画劇
『うしの もーさん』作:風木一人 絵:西村敏雄

佼成出版社
『あの日のこと』著者:葉 祥明
『オレンジいろのペンギン The Story of James』絵・文:葉 祥明
『やもじろうとはりきち』作・絵:降矢なな

小峰書店
『きょうりゅうたちのおやすみなさい』文:ジェイン・ヨーレン、絵:マーク・ティーグ、訳:なかがわちひろ

さ・え・ら書房
『ポリぶくろ、1まい、すてた』文:ミランダ・ポール、絵:エリザベス・ズーノン、訳:藤田千枝

出版ワークス
『ごめんなさい! だいじょうぶ!』さく:ルイス・スロボドキン

童心社
『おつきさま ひとつずつ』作:長野 ヒデ子
『へいわってどんなこと?』作:浜田桂子
『りんごがひとつ』作:いわむらかずお

BL出版
『ミリーの すてきな ぼうし』作:きたむら さとし

福音館書店
『あなたのいえ わたしのいえ』作:加古里子
『いっすんぼうし』文:石井桃子、絵:秋野不矩
『おおきなかぶ』再話:A・トルストイ、訳:内田莉莎子、画:佐藤忠良
『おかあさんといっしょ』作:薮内正幸
『きんぎょがにげた』作:五味太郎
『ジオジオのかんむり』さく:岸田衿子、え:中谷千代子
『地球を旅する水のはなし』文:大西 健夫・龍澤 彩、絵:曽我 市太郎
『もうちょっと もうちょっと』文:きむらゆういち、絵:高畠純

ほるぷ出版
『オリバーくん』文:ロバート・クラウス 絵:J・アルエゴ、A・デュウェイ 訳:長谷川四郎
『かなしみがやってきたら きみは』作:エヴァ・イーランド 訳:いとうひろみ
『ここがぼくのいるところ』作:ジョアン・フィッツ・ジェラルド、訳:石津ちひろ
『ちびゴリラのちびちび』作:ルース・ボーンスタイン、訳:岩田 みみ

ポプラ社
『けんかのきもち』文:柴田愛子、絵:伊藤秀男
『ふゆとみずのまほう こおり』写真・文:片平 孝

評論社
『空のうえにはなにがある?』さく:M・マニング/B・グランストローム、やく:せな あいこ
『どうぶつ、いちばんは だあれ?』さく:S.ジェンキンズ、やく:佐藤見果夢

光村教育図書
『たいそうするよー1, 2, 3, はい!ー』作・装丁:高畠 純

(出版社五十音順)