「絵本を届ける運動」インターンが選ぶおすすめ絵本①(2025年度収集絵本より)
こんにちは。今年の春に「絵本を届ける運動」インターンシップに参加いたしました、和田と申します。
私は、過去にシャンティ国際ボランティア会が推進する「絵本を届ける運動」に、ボランティアとして参加したことがあります。その中で、活動理念や内容に大きく共感し、本で世界と繋がるという体験が、いかに貴重で偉大なものであるのかを実感しました。
インターンシップに参加する中で、多くの素敵な絵本と出会いました。それぞれの本に作者の想い込められており、感銘を受けるものばかりでした。そこには、自身の幼少期時代を思い起こすものもあり、本から得る学びの深さを再認識したと共に、心が躍るような楽しさがありました。さらに、実際に自分が作成した翻訳絵本が現地の子どもたちの所へ旅立つということを考えると、非常に大きな高揚感に溢れます。
今回は、2025年度に収集する絵本の中から私のおすすめ絵本を紹介します。素敵なものばかりで選ぶことが困難でしたが、特に皆さまに読んでいただきたいと思う絵本を2冊厳選しました。
1.『ぼくとクッキーのなかなおり』(作・絵:かさいまり、出版社:ひさかたチャイルド)
大切な人、仲良しな人。皆さまは誰を思い浮かべますか?この本では、仲良しな友人であるぼくとクッキーの喧嘩から始まります。
「いっしょに いるのに、 いっしょじゃ ない。」
なかなかお互い素直になれないまま、ただただ時間だけが過ぎていきます。
生きている以上、いつどこで何が起こるか分かりません。そのため、大切な人や仲の良い人に対して、素直に、日常的に自分の気持ちを伝えるということは、非常に重要であると感じます。
この絵本を通し、友人や家族などの大切な人の存在を当たり前だと思ってはいけないとうことを痛感しました。
是非この本を読んで、大切な家族や友人などに素直に言葉を伝え、周りの人たちと支え合い、笑顔で人生を謳歌する道標を発見できる方がいらっしゃればないいなとを思います。
2.『ワンガリの平和の木』(作:ジャネット・ウィンター、訳:福本友美子、出版社:BL出版)
近未来化、経済発展、技術革新のための自然破壊。そして、ジェンダー問題。そのような深刻な課題の中で、一人戦い続けた女性を物語るノンフィクション作品です。
ワンガリは、緑の傘とも言えるほど自然豊かな土地に住んでいました。しかし、数年後、その風景は一変していました。
彼女は、「奪われた緑を取り返そう」、そう誓いました。
たとえ正しいことをしていても、社会に反している者は弾圧される。ワンガリは、そのような状況の中でも諦めず、前を向き続けました。
そして、彼女はただの苗を植えているのではありませんでした。ワンガリが植えていた苗は、まさに「希望」そのものだったのです。
私はこの本を読み、一人の小さな活動から、最終的に全体に及ぼす影響は壮大であるということを認識しました。皆さまも、自分の意思を信じ、些細なことから挑戦してみませんか?
いつか、ケニア山の頂上に登り、その緑の多さに包まれてみたいと思わせてくれるような素敵な作品です。
シャンティ国際ボランティア会は「絵本を届ける運動」を通して、子どもたちに日本から翻訳絵本を届ける活動を実施しています。
現地のニーズを受けて、対象となる絵本のタイトルを選定しています。
現地の図書館員の方などへ読み聞かせのやり方に関する研修なども行い、絵本と子どもたちをつなぐ大人を育てています。
絵本が子どもに与える「気付き」や「学び」は一生涯大切なものとなっていきます。子どもの頃に読んだ絵本から、今でも鮮明に覚えていることがある人も多いのではないでしょうか。
一時的な支援ではなく、長期的な支援が可能である絵本によって、多くの子どもたちに学びの機会を届けるこの運動に、是非参加してみませんか。
本は、子どもたちの記憶と共に、貴重な教育の機会として一生残り続けるでしょう。
ご興味のある方は是非、以下からお申込みをお待ちしております。
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絵本を届ける運動インターン 和田