シャンティについて
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シャンティの思い
「共に生き、共に学ぶ」ことのできる平和な社会。
それは、一人ひとりが「心の平和」を持つことからはじまります。
文字を知り、知識を増やし、自分の足で立つことができること。
むずかしい問題が複雑に絡み合う社会の中でも、自分らしさを見失わないこと。互いのちがいを認めあい、対話を通して可能性を見出すこと。
シャンティは、本を通した学びが生きる力となり、その生きる力が心の平和を育み、やがて未来を拓くと信じています。
本から生まれる可能性
読み書きができない人は7億7,300万人。
紛争、災害、貧困などが原因で学校に通えない子どもたちの学ぶ機会は奪われています。
シャンティは、子どもたちがどのような環境下でも学ぶことができるよう、
教育の機会を届けています。本には自ら考え、希望を与える力があります。
学びが生まれ、続く仕組みづくり
私たちが目指すのは本に触れる
文化づくりと、教育の質の向上です。
あゆみと実績
タイ国内のカンボジア難民キャンプでの教育文化支援活動を行うことを目的に、シャンティの前身となる団体「曹洞宗東南アジア難民救済会議(JSRC)」が設立。タイに初めて事務所を開設し、活動を開始しました。同年6月に移動図書館活動を開始し、さらに8月には難民キャンプに常設図書館を設置しました。(キャンプ閉鎖まで運営)
カンボジア難民キャンプでの緊急救援活動の終了にあたり、JSRCの有志が活動を継続するため、12月10日に設立総会を開催し「曹洞宗ボランティア会(略:SVA、現:シャンティ国際ボランティア会)」を立ち上げました。
バンコクのクロントイ・スラムに職業訓練センターを開設しました。職業訓練センターで作られたモン族の刺繍や、手織り布を使った商品の販売を行うようになり、この活動がシャンティのフェアトレード事業であるクラフトエイドの現在に繋がっています。
20年にわたる内戦によって傷ついたカンボジアの教育文化の復興を支援するため、カンボジア事務所を開設し、職業訓練学校の建設と運営、住民参加型の学校建設や、図書館事業、仏教経典や書籍の復刻などを行いました。
また同年、シャンティのタイ事務所をタイ国内で法人として登録し「シーカー・アジア財団(SAF)」を設立しました。(2015年3月にシャンティから独立し、現在はパートナー団体として連携しています)
タイ国内のバンビナイ・ラオス難民キャンプで図書館活動や印刷出版事業を行っていましたが、キャンプの閉鎖と難民の帰還に伴い、1992年にラオス事務所を開設しました。当時ラオスには、首都ビエンチャンに国立図書館があるのみで公共図書館はおろか、図書室をもつ小学校はほとんどありませんでした。謄写版の製作や普及、教材制作や研修のほか、図書館のない1,207の小学校に1,974箱の図書箱を配布しました。
1995年1月17日に起こった阪神・淡路大震災に際し、緊急人道支援を開始しました。被災地での物資配布や初動調査、仮教室や子どものスペース、女性向けシェルターの建設、絵本の読み聞かせなどを通じた心のケアなどを実施。阪神・淡路大震災以降、緊急救援室を設置し、国内外で緊急救援活動に取り組んでいます。
「社団法人シャンティ国際ボランティア会」となる
絵本を知らない活動地の子どもたちが、世界を知る喜び、時間を忘れて夢中になる楽しさ、言葉や知識を得る喜びに出会ってほしいと願い、1999年に「絵本を届ける運動」を開始しました。家庭でも取り組める国際協力として、初年度は約750人の手により翻訳絵本がつくられ、カンボジアに1,941冊、ラオスに1,532冊を届けました。
また、社団法人の法人格を取得し、より公益性の高い組織として新しい一歩を踏み出しました。
1984年以降、ミャンマーの軍事政権と少数民族の反政府勢力との抗争などで14万人の難民がタイへ逃れてきました。子どもたちが祖国や難民キャンプの外の世界を知る場所となるよう、タイにミャンマー(ビルマ)難民事業事務所を構えました。国連機関やNGO、難民委員会などと連携しながら、カレン系の7か所の難民キャンプで図書館建設やカレン語・ビルマ語での絵本出版、図書館員の研修などの図書館活動を開始しました。
2001年9月11日に発生した同時多発テロ後のアフガニスタンへの空爆を受け、パキスタンにおいて、アフガニスタン難民への食料配布を行いました。その後も、継続的な支援を行うために、アフガニスタン事務所を開設しました。約1万6,500ある学校の半数は、校舎がないか足りておらず、教育の質の向上も求められています。シャンティは校舎の建設に加え、学校図書室の設置や教員研修、移動図書館活動を実施しています。
2011年3月11日に起こった東日本大震災に際し、翌月から宮城県気仙沼市に事務所を構え、東日本大震災被災者支援活動を開始しました。岩手県遠野市、福島県南相馬市にも事務所を開設し、国内外での被災地支援の経験がある職員を派遣。全国から駆け付けた多くの人たちと支援にあたりました。(2018年末に事業終了、東北3事務所閉所)
公益法人制度改正に伴い、「公益社団法人」として公的認定を受け、法人格を変更しました。
2011年の総選挙後、民政移管した新政権が発足したのをきっかけに、政治、経済、行政改革など民主化が進みました。しかし、教育を含む社会サービスの改革は容易ではなく、半数の子どもが小学校の最終学年まで進めない状況でした。シャンティは教育課題改善を目的とし、ヤンゴンとピーに事務所を開設し、寺院学校改善事業、公共図書館改善事業、学校に行けない子どもの支援事業、絵本・児童図書出版事業から活動を開始しました。
2015 年に起こったネパール大地震の発生後、緊急人道支援を実施しました。被災規模の大きさに対し、緊急救援の段階が過ぎても復興は進んでいませんでした。ネパールは震災前から教育に関して多くの課題を抱えており、震災復興の一助として1日でも早くネパールの子どもたちに安心して学べる環境を届けるため、首都カトマンズに事務所を開設しました。
タイ国境の難民キャンプから、ミャンマーへ帰還する動きが始まったのを受け、シャンティは難民の帰還先であるミャンマーのカレン州で事業を開始するために、州都パアンにミャンマー国境支援事業事務所(MBP事務所)を設置しました。帰還先の村には図書館も学校の図書室もないこと、昔から住んでいる地元住民との情報交換や交流を行う場所もありませんでした。そこで、コミュニティリソースセンターを建設し、図書館活動も開始しました。
2020年6月から日本国内において、外国にルーツを持つ子どもへの支援事業を開始しました。子どもの抱える課題は、孤立や家庭の貧困などさまざまです。多様な背景を持つ子どもたちが同じ時を過ごし、気持ちを共有することで、お互いを尊重し自己肯定感が育まれることが大切だと考え「居場所づくり」を進めています。コロナ禍ではオンラインで、同じルーツを持つ子ども同士が自分のペースで交流できる場を設けています。
これまでの活動
シャンティでは団体設立から、1冊の本から希望を見出し、
自らの未来を切り拓いてほしいと活動を続けてきました。
向けの研修)