【祝】ミャンマーの学校に、図書コーナーが開設されました!
ミンガラバー(朝晩兼用こんにちは)、ミャンマー事務所の伊藤です。
今年から始まっている、公立学校を対象とした 「ミャンマー読書推進事業」。ミャンマーでは6月からが学校の新年度となりますが、それに合わせ学校図書コーナーが遂にオープンとなりました!開設を祝し、今週は各学校でオープニングセレモニーを行いました。各学校の校長先生始め、先生方、教育局等の政府関係者、コミュニティ、沢山の人の思いが重なり、対象8学校全て祝福モードに包まれながら、図書コーナーが正式に子どもたちに開かれました。その様子の一部をご紹介します。
オープング一校目のこちらの学校は、新しく建てた建物を図書室として活用したいという校長先生の思いから、立派な図書室が作られました。(ラパダン郡基礎教育第二学校)
おめかしした子どもたちと共に、テープカットを行います。(タヤワディ郡ポーカウン学校)
こちらの学校も、校長先生自らも資金集めを行い、新たに建てた建物が図書室となりました。(オッポ郡パンテン学校)
そしてこの図書室には、「知識の森」という名前もつけられました。緑に囲まれた素敵な素敵な図書室です。
室内では、子どもたちが皆思い思いに読書をしています。ミャンマーでは、教科書を音読する習慣があることから、絵本も皆よく音読しています。日本の皆さんに翻訳シール貼りをご協力頂き、はるばる届いた絵本も大人気です!
セレモニーでは、学校の先生からの読み聞かせも実施しました。5月の研修で読み聞かせの練習を行いましたが、沢山の観客の前での披露は今回が初めて。こちらの先生も本番まで沢山練習し、直前は緊張していたものの、本番は見事な読み書かせを披露してくれました。
ちなみに、どの学校でも式典名が書かれた手作り横断幕の様なものが用意されてたのですが、こちら近くで見ると音符の様に線が張られ、その上に文字が貼られていたのです!何と器用な。他の学校もみな同様の方法で作られていたので、これはミャンマー全国共通ルールなのかもしれません。
対象校の幾つかはメイン道路から離れた場所にあり、時には車が入れず村人たちが途中からはバイクで学校まで送ってくれます。
そしてそこには、図書コーナーの開設を心待ちにしている校長先生、先生、そして子どもたちがいます。(オッポ郡アイジータン学校)
セレモニーに参加された教育局や行政局の方たちも、積極的に絵本を手に取り、高い興味関心を示してくれました。(モニョ郡パウコン学校)
公共図書館員もパネルシアターを演じてくれ、大興奮の生徒たち。
初めて図書室に入る瞬間。(モニョ郡ダピャーピン学校)
雨季の始まりで、大雨や強風と天候は大荒れでした。外が大雨のときは、この様な映画館風?な中で読み聞かせを行うこともありました。(タヤワディ郡オンドース学校)
セレモニー最終日には、在ミャンマー日本大使館の方も駆けつけてくれました。(ラパダン郡ヂーニー学校)
絵本を通じて、子どもたちが新しい扉を開けていく様な瞬間でした。
今回、セレモニーを通じて沢山の方の思い、期待に触れることが出来ました。図書コーナー開設を心から喜ぶ校長先生や先生方、読書を通じた児童の未来に期待する教育局を始めとする政府関係者、読書推進活動を共に進めてくれている公共図書館職員、また開設に伴い様々な形でサポートしてくれているコミュニティの方々、そして初めての図書室に興奮し目を輝かせながら絵本を手に取る生徒たちの姿はミャンマーでの図書館の必要性、可能性を大いに感じました。
一人の校長先生は、「今日は本当に幸せな日である」と言ってくれました。その校長先生は18歳の時から教職に就かれ退職もそう遠くないのですが、図書室が出来ることは自分の夢の一つであったと語ってくれました。その学校の図書室は「人生への光」と名付けられていました。
学校図書室がミャンマーの新しい風となり、そして10年後、30年後もずっとずっと人々から求め続けられ、子供たちの可能性を広げられる場となる様努めるべく、スタッフ一同気持ちをまた新たにしました。
本事業は、外務省の日本NGO連携無償資金協力を得て行っています。
(本ブログでは、文脈により図書コーナー、図書室、図書館とそれぞれ使用していますが、同義です。)