2014.09.01
緊急人道支援

【雲南省地震】被災地視察レポート

震災

緊急救援室の長沢です。8月3日中国雲南省で発生したマグニチュード6.5の地震の被害調査のため、引き続き、木村とともに現地に滞在しております。前回の報告の続きとなりますが、30日に視察に行った龍斗山鎮の様子をご紹介いたします。

龍斗山鎮までは車で一時間程度。29日に視察した火徳紅鎮に比べると大規模な仮設テント集合住宅があり、また商店街のようなところは震源にも関わらず、鉄筋の建物が多いためか、現在は大きな被害が見られなかったのが印象的でした。

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龍斗山鎮は中国政府からの支援だけでなく、中国の民間NGOの支援も多く入っています。個人ボランティアできているという方もたくさん見かけました。

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仮設テントのすぐ近くに崩れたお家がありました。テントで暮らしているとのこと、お話を聞かせていただきました。候明香さん(30歳)とそのお父さん李祥安さん(64歳)。候さんはお子さんがお二人いらっしゃいましたが、一人は地震の時に外で遊んでいて、倒壊した建物に巻き込まれて命を落とされたとのこと、苦しい表情で涙を堪えながら話して下さいました。

地震当時、候さんや他の大人の人たちの多くは山で山椒を採っていたとのこと、急な揺れで土砂崩れや地滑りが発生し、山から落ちる人もいたそうです。なんとか下山し、行方不明になっていたお子さんを探し回ったそうです。

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候さんのお父さん李さんは、「私たちは十分に政府から支援を受けている。何より生きている。自分たちより困っている人たちに支援を届けてほしい」と、ご自身のことよりももっと辛い状況にいる方々を心配されている姿がとても印象的で、強さも感じました。

続いて、カウンターパートのテントの近くで遊んでいた少年にインタビューしました。陳大雄くん(12歳、小学5年生)。中国語ができない私たちにも一生懸命話しかけてくれました。日本のアニメを見ているので単語が少し分かるようで、「ナニ?ナニ?」と私のマネをしていました。

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地震でお父さんは落石により頭・腰・背中に重傷を負い、お母さんは軽いけがを負ったそうです。ただ、地震直後に家族と合流することができ、みんなで外で一晩過ごしたそうです。今一番何がしたいか聞いてみたところ、「とにかく学校に行きたい、もっと本を読みたい」と嬉しそうに話してくれました。そして将来の夢は大学に行くこと、勉強が大好きな将来有望な少年です。

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この仮設テントでは洗濯する場所もないため、氾濫した川で洗濯をする子どもの姿が多くみられました。他に手段がないとはいえ、危険な中での生活を強いられていることを感じました。

引き続き、雲南省の被災地にて調査と今後の支援活動のための事業形成を行います。

地震によって被害を受け、困難な状況にいる方々に、皆様からの温かいご支援をお願いいたします。

◆募金受付中◆<手数料無料>
郵便振替: 00150-9-61724
加入者名:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
*通信欄に「雲南省地震」と明記下さい
*備考欄に「免」と明記ください(手数料免除)

現在実施中の初動調査事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成を受けて実施しております。

緊急救援室 長沢有華