タイ・メーソットで新型コロナウイルスの感染が拡大
ハラゲー!(カレン語で「こんにちは」)ミャンマー国境支援事業事務所のウェンです。
新型コロナウイルスが発生してから1年以上になりますが、いつこの流行が終わるのかわかりません。今日は、ミャンマー国境支援事業事務所があるタイ・メーソットの新型コロナウイルスの状況についてお伝えします。
タイ・メーソットの新型コロナウイルスの感染状況
メーソットは隣国ミャンマーと国境を接する街で、このパンデミックの初期に感染者が確認された場所の一つです。最初は誰もがパニックに陥り、感染が拡大するのではないかと恐れていましたが、人々は徐々に理解を深め、自分の身を守るために気を配るようになりました。症例は少しずつ発見されましたが、総合病院に十分な医療資源があり、管理することができていました。
しかし、私たちが住んでいる場所はミャンマーとの国境地帯であり、国内外のビジネスセクターは通常通り営業しているため、タイ人やミャンマー人の行き来があり、人々は注意を払っています。このような状況から、メーソットは新型コロナウイルスワクチンを大量に受け取ることができました。ワクチンの効果や信頼性についてコミュニティで議論されていたため、私も始めはこのワクチンを打つかどうか迷っていました。しかし、保健所や病院、特に医師がメリットとデメリットを公表していたのを見て、たとえ効果が低くても、自分自身とコミュニティのために免疫を持つことが必要だと考え、ワクチンを打つことにしました。私は5月の初めに2回目のワクチン接種を完了しました。
(ミャンマーに向かうコンテナー)
6月26日、メーソット病院から、工場で新規の新型コロナウイルス感染の症例が報告されました。彼女はミャンマーからの出稼ぎ労働者で、インフルエンザにかかったと思っていたそうですが、新型コロナウイルスの検査の結果、陽性であることがわかりました。彼女は工場の外には出ていなかったことから、原因はおそらくこの地域にあると考えられました。そこで、医師と看護師が派遣され、工場を閉鎖して検査をしたところ、83人中74人が陽性であることがわかりました。突然の感染拡大のニュースに驚きました。保健チームは他の工場の検査を続けています。治療のための病院を見つけることができない、リスクの高い地域から多くの陽性者が移動してきており、ウムパーン、ポッププラ、メーラマット、ターソーンヤーンなどの周辺地域で陽性者が見つかっていると聞いています。
(工場での検査の様子)
7月5日時点で、1,000人以上の新型コロナウイルス陽性者が見つかり、さらに増加することが予想されています。これらの症例の多くは、医療チームがメーソットの工場から検出したものです。政府は工場の閉鎖を命じ、工場を臨時の救急治療施設として使用することにしました。この地域では、夜間外出禁止令も出されています。
(タイの村のチェックポイントの様子)
メラ難民キャンプでも感染者が発生
また、同じ日にメラ難民キャンプから1名の新型コロナウイルス感染者が見つかったという報告を受け、衝撃を受けました。これを受けてメラキャンプは再び閉鎖されることになり、コミュニティ図書館も一時的に閉鎖されることになりました。すぐにNGO調整グループからのメッセージも受け取り、ターク県の難民キャンプはメーソットからのNGOがキャンプに入ることを許可しないということがわかり、重ねてショックを受けました。
(メラキャンプのチェックポイントで検温する様子)
ここ2ヶ月、タムヒン難民キャンプがロックダウンされており、私たちが訪問して活動を見たりフォローしたりすることができていません。タムヒンキャンプのコミュニティ図書館は閉鎖され、学校も開いておらず、NGOは保健団体を除いて入ることができません。キャンプで働くスタッフと遠隔で調整することは非常に難しく、特にインターネットや接続環境のないキャンプでは困難を極めています。
このウイルスの感染がいつ終息するのかは誰にもわかりません。だからこそ、皆が安全で、ウイルスと闘う強い気持ちを持ち続けてほしいと思います。
ミャンマー国境支援事業事務所 ウェン