ネパールのにせもの商標
ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。ネパールは著作権条約に批准しており、商標法も施行されています。しかし、有名な商品や会社の登録商標やロゴをそのまま堂々と使う、あるいは本物と同じに見えるけれど少しだけどこか違う商標やロゴを使った商品や店舗が多くあります。これは著作権の侵害にあたりますが、ネパールで意匠権及び商標権の取得を試みても、職員が5人しかいない特許庁の審査遅延により権利化が進まないそうです。裁判に訴えることはできますが、審査に時間がかかるため、ほとんどの場合、黙認あるいは泣き寝入りだそうです。今回は、笑える、にせもの商標・ロゴを紹介します(本当は笑いごとではないですが)。
まずは家具屋さんです。店の外装まで本物の配色に合わせてあるのが憎いです。売っている家具は籐製品が多く、本物のお店の品ぞろえとは全く違います。
次はスポーツウェアです。よく見ると367°で本物と異なります。5回ぐらい着たらお尻の部分が破れてしまいました。
次は普通のレストランの看板です。facefoodという店名が笑えます。一番右ののアイコンにはCoffee、真ん中のアイコンにはPizzaと書いてあり、創意工夫が感じられます。
最後は日本のNGO仲間であるシャプラニールの所長さんからいただいたソフトドリンク2種の貴重な写真です。首都カトマンズにはさすがになく、田舎でしか出回っていないそうです。よく見ないと偽物とはわかりません。上のMonsoon Dewという商品名は6月から9月にモンスーンが来るネパールならではの商品名だと思います。下のClub Colaはよく見るとColaのlがlには見えずなんと読むのかわかりません。ロゴの上にOriginal Tasteとありますがこれは本物と全く同じ宣伝コピーです。でも偽物なので確かに味はオリジナルと言えます。