ラオスにおける水害状況レポート
2024年の雨季は、東南アジアだけでなくネパールやバングラデシュなどアジア全域に深刻な影響をもたらしています。活動地の1つであるラオスでは台風11号ヤギに加え7月から発生している熱帯低気圧よる洪水と土砂崩れが、全国で甚大な被害を引き起こしました。
現在、政府の報告によると、少なくとも11名の方が死亡し、1名が行方不明、負傷者の数は不明ですが、非常に多くの人々が影響を受けています。約52,521世帯が災害の影響を受け、204,481人の市民が直接的な被害を被ったと推定されています。この中には、特に女性や子どもたちが多く含まれており、彼らは避難先での生活を余儀なくされています。特に地方では避難するために十分な施設や衛生状況が整っていない場合が多く、家屋を失った人々は知人や友人宅に移動せざるを得ません。
ラオス政府は中央災害管理委員会を通じて、国連機関や援助団体と連携しながら、被害調査と人道支援を進めています。10月1日現在、洪水の影響を受けた地域に対して約200万ドルの国際援助が提供されていますが、これは実際に必要とされている資金の約30%に過ぎません。特に山岳地域では、アクセスや通信環境が乏しいため、被害状況の調査が進まない現状もあります。推定で30万人以上が被災し、食料、医療、住居に対する緊急のニーズが高まっている中、被災者の日常を回復するには依然として支援が不十分です。
©UNICEF/UNI649253/Verweij 22, September 2024 洪水被害を受けた学校
シャンティは2014年よりルアンパバーン県の山岳僻地で活動を実施しています。これまでの活動や当局、コミュニティとの関係を活かし、被災地域の把握と人々への物資配布を行います。引き続き、被災地の迅速な支援と復興に尽力していきます。こちらで募金の受付を行っていますので、ご支援をどうぞよろしくお願い致します。