ロックダウン中の難民キャンプに本と物資を運びました
ハラゲー!(カレン語で「こんにちは」)ミャンマー国境支援事業事務所のウェンです。
タムヒンキャンプ・バンドンヤンキャンプの状況
5月にタムヒンキャンプで新型コロナウイルスの症例が見つかって以来、難民キャンプはロックダウンされ、保健機関を除く、シャンティを含むすべてのNGO団体が難民キャンプへの立ち入りを禁止されました。図書館などの教育施設も閉鎖され、キャンプ内での住民たちの移動も制限されています。バンドンヤンキャンプでもロックダウンが発表され、私たちシャンティスタッフはキャンプを訪問したり図書館活動を実施したりすることができなくなりました。
このような中で、私たちシャンティスタッフは、キャンプスタッフと密に連絡を取り合い、彼らが安全を確保しながら図書館を常にチェックし、清潔で安全な環境を保つよう促しています。この2つのキャンプではリアルタイムで連絡を取り合うことが難しい状況にあるため、キャンプスタッフとコミュニケーションを取るためには、音声メッセージを残して、可能なときに確認し合うことしかできません。
10月中旬、キャンプを統括しているタイ当局から地方レベルでの調整会議を招集するとの連絡を受けました。私たちはこの機会を利用して、図書館への物資を難民キャンプに届けるための許可を求めました。幸い両難民キャンプから許可を得ることができましたが、キャンプ内には入れず、セキュリティチェックポイントで物資を降ろし、キャンプスタッフに引き渡すことが許されました。
バンドンヤンキャンプへ
私たちは10月18日にバンドンヤンキャンプに向かいました。ゲストハウスから約2時間かかり、前回訪れたときよりも道路状況が悪くなっているように感じました。セキュリティチェックポイントに到着すると、図書館に配架する本や物資をトラックから降ろし、図書館スタッフ2人とキャンプ委員2人を待ちました。
しばらく待っていると、4人が歩いてきてくれました。このチェックポイントは、キャンプの入り口から2kmほど離れたところにあります。彼らに久しぶりに会うことができて本当に嬉しかったです。そこでキャンプ内の状況を教えてもらったり、来年の図書館活動について話し合ったりしました。約2時間話し合った後、キャンプリーダーが運転するトラックにすべての本と物資を積み込みました。チェックポイントを出発する前には、難民キャンプで暮らす人々の安全と健康を確かめ、コミュニティ図書館とキャンプの状況を把握し続けるため、今後も連絡を取り合うことを約束しました。
(バンドンヤンキャンプに向かう道)
(バンドンヤンキャンプスタッフとのミーティング)
(キャンプのトラックに物資を積み込んでいる様子)
タムヒンキャンプへ
翌日はタムヒンキャンプに向かいました。タムヒンキャンプでは、図書館スタッフ2人、キャンプ教育部会事務所のメンバー、保育士、そしてキャンプリーダーに会うことができました。挨拶をした後、図書館に配架する本や物資をキャンプのトラックに積み込み、図書館スタッフと一緒に配布リストを確認しました。1時間ほどかけて、来年の図書館活動について話し合いましたが、全員が理解を示してくれました。
(タムヒンキャンプのスタッフとのミーティング)
(配布する本をキャンプスタッフと確認しているところ)
私たちシャンティスタッフが難民キャンプに入ることができない状況が続いていますが、物資を配布でき、また、両キャンプのスタッフたちと直接会うことができ、とても嬉しかったです。
現在、すべての難民キャンプで新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が進められています。一日も早く、コミュニティ図書館が再開し、私たちシャンティスタッフもキャンプ内を訪問することができるようになることを願っています。
このような厳しい状況ですが、私たちは引き続き難民キャンプの人々を支援していきます。皆さまの温かいご支援を、よろしくお願いいたします。