2020.05.31
海外での活動

ロックダウン69日目を迎えたネパール

ネパール

ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。ロックダウン69日目を迎えました。先日、住んでいるアパートの屋上からヒマラヤが見えました。ガネッシュヒマールという7,000メートル級の頂上が4つある山脈です。ヒマラヤが自宅から見えたのは赴任以来3年間で初めてです。PM2.5濃度が世界最悪と言われているカトマンズの大気汚染が、車両の通行禁止により、改善したためです。

94887669_3388597371156391_5595130166528442368_o

ネパールでの感染者は1週間前は500名でしたが、昨日には1,400名を超え、急増傾向にあります。隣国インドの感染者は17万人を数えました。過去2週間にインドに居住している10万人のネパール人が帰国し、今後50万人が帰国する予定です。ユニセフによると通常の医療サービスやワクチン接種が受けられないために、乳幼児死亡数が例年よりひと月あたり670名増えました。国連の最近の調査によると、ロックダウンの影響により、中小企業の収入は95%減り、男性の28%、女性の41%が職を失いました。

感染者の増加のため、ロックダウンは当初より厳しくなっており、レストランは完全閉店、食料品や水、ガスなど生活必需品を販売する店舗は以前は夕方も空いていましたが、現在は朝しか空いていません。道路は車が通らないので、ネパールで神聖な動物とされている牛が道路をゆっくり渡れます。

smart

カトマンズでは、ジャカランダという季節の花が美しく咲いています。中島みゆきの楽曲『紫の桜』の通り、紫色の花が咲く木で、日本の桜と似ています。昨年は公園のこの木の下で花見をしたのを思い出しました。

シャンティは自治体政の許可を得て、校舎建設活動を再開しました。スタッフは自宅勤務を行っています。早期のコロナ感染の収束を望むばかりです。なお5月17日にシャプラニール、ピースウィンズ・ジャパン、シャンティの3団体で共催した「オンライン講座 ネパール駐在3人にネパールの今を聞く」がYoutubeで見れます。私も医療従事者への防護具等の配布活動や学校閉鎖の状況について報告しておりますのでご笑覧いただければ幸いです。

smart