2020.01.20
海外での活動
世界初?絵本の読み聞かせ台
ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。今年もよろしくお願いします。現行事業では幼児から小学校5年生までの各教室に年齢別に選定した100冊の本を備えた図書棚を36校に設置しています。配布する図書が有効に活用されるように、供与する前に児童の発達における読書の役割、絵本の読み聞かせや紙芝居の演じ方、図書棚の管理方法等についての教員研修を行います。
研修では絵本の読み聞かせの演習を重視しています。ネパールの絵本は日本の絵本のように表紙がハードカバーではなく、ぺらぺらのソフトカバーのため、横長の本だと、読み聞かせの際、絵本が持ちにくいという問題があります。このため、横長の絵本は中央で二つ折りにして読みきかせをしていました。
そこで、元ミャンマー(ビルマ)難民支援事業事務所の図書館専門家の渡辺有理子さんに相談したところ、段ボールを使った世界初?の「絵本の読み聞かせ台」を考案してくれました。
これを使えば、ソフトカバーの絵本でも普通の持ち方で読み聞かせをすることができます。
段ボールでできているので破損しやすいですが、段ボールは学校にもあるので、教員は自分で作ることができます(やる気が必要ですが)。そこで、研修ではこの絵本台の作り方の演習も行いました。
その後、自分で作った絵本台を使った読み聞かせの練習を行いました。皆さん、熱心に読み聞かせの練習に取り組みました。家庭に絵本のないネパールの農村地域において児童の読書習慣を普及するために図書コーナーは重要です。教員は子どもと図書の間の架け橋の役割を果たしています。本事業は外務省のNGO連携支援無償の支援を受けています。