2021.06.27
海外での活動

移動図書館の利用者の声

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

みなさんこんにちは。タイのミャンマー国境支援事業事務所に勤務しているウェンです。

今回は、移動図書館サービスを利用している保育園の先生の声をご紹介します。
ミャンマー(ビルマ)難民キャンプでの移動図書館サービスは、特別支援学校、保育園、小学校、中学・高校、寮、一部のキャンプ内組織に提供される活動の一つです。

先週、メラマルアンキャンプでは、保育園の先生が第3図書室に来て、学校での補助教材として使うために絵本を借りていきました。絵本は色鮮やかなものが多く、数字やアルファベット、果物、動物、色など、子どもたちの学習能力を高めるものが選ばれています。先生たちは1ヶ月に30タイトル、時には1週間に10タイトルの絵本を借りていきます。

絵本を借りる保育園の先生
子どもたちのために借りる絵本を選ぶ保育園の先生

保育園の園長であるノー・ポー・タレイさんは、第7保育園がコミュニティ図書館の近くにあり、毎週のように先生たちが訪れて本を借りられることは幸せなことだと話します。

保育園の園長先生
ノー・ポー・タレイさん

このコミュニティ図書館には、他のキャンプにはない本がたくさんあり、子ども用の本に加え、大人用の本もあります。そのため、あらゆる年齢層の人たちにとってとても便利な場所となっています。 それ以外にも、先生たちは効果的な読み聞かせ方法を学ぶための図書館の事前研修や現職研修にも参加されたことがあり、そこではゲームや紙の装飾なども教わったそうです。

キャンプの保育園での絵本の読み聞かせ
保育園での絵本の読み聞かせの様子

ノー・ポー・タレイさんは、教育支援の不足により、教育と生徒のケアが非常に難しい現状と今後について話してくれました。まず、教育教材の不足についてです。小学生にはそれほど多くの教材は必要ありませんが、1冊の新しい絵本が彼らの発達にとって非常に重要だと彼女は言いました。また、特に新型コロナウイルスの感染拡大を受け、キャンプ内での移動が非常に厳しくなっているそうです。例えば、メラマルアンキャンプとメラウキャンプはつながっているにも関わらず、会議や交流研修のために自由に移動することができなくなったと話していました。このような難しい中ですが、これからもメラマルアンキャンプの8つの保育園の先生を含むより多くの先生方に、図書館に足を運んでもらい、たくさんの本を借りてもらいたいと話していました。

移動図書館を利用する保育園の子どもたち
移動図書館を利用する保育園の子どもたち

シャンティでは、これからも、厳しい環境の中でも子どもたちに絵本を届けようとがんばる先生方をサポートしていきたいと思います。