【令和4年8月豪雨】 2度の訪問を通じて見えてきたもの
地球市民事業課の中井です。
令和4年8月豪雨にて被災された皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。8月26日から、大雨被害に対する2次調査のため、山形県置賜地方と新潟県村上市・関川村を訪問してきました。
初動調査の報告はこちらからです。
写真は、JR米坂線の関川村の踏切です。山形県米沢市から新潟県坂町駅を結ぶ鉄道の復旧工事は手つかずの状態。被害の大きさがそのまま残っています。(新潟県岩船郡関川村)
その関川村では寺院の被災もあり被害にあった2ヵ寺のお寺を訪問させていただきました。大規模な被災にも関わらず他県でも多く被害があったことによりメディアでの取り上げも限られており、新潟県内でも状況が広まっていない様子でした。
以下は被害を受けた御寺院の住職の声になります。
8月3日夜12時ぐらいから雨が強くなった。これまでに経験したことがないような豪雨と、雷が鳴り響き、時々停電になった。
3時ぐらいに寺の裏の水位が上昇し、床の上を流れ始めた。廊下も水が流れ、2ヶ所ある玄関を開けて水を逃した。
4時ぐらいに水が引き始めたら、床の掃除を行うなど寝ずに対応した。
裏庭にあった池は土砂で埋まってしまい7匹いた鯉も全て埋まってしまった。本堂は床下浸水だが庫裏が床上10センチの浸水し、畳は全て廃棄。お寺の外も、水路がつまり水が溢れ出て水没。
断水はしていないものの、井戸水はダメになってしまった。
寺の裏にあるお墓一基が倒れた他、お墓まで続く道が崩れてしまった。
この地域でも数件浸水被害にあっているが、被災地域入っていないため、助けの声を上げないと支援につなげることは難しい。
8月3日夜は2階に過ごしていた。
猛烈な雨で窓の外を見てみると車が流されていた。雨の叩きつける音が狂れるので他に何も聞こえなかったが、少しだけザザザっという土砂が崩れる音が聞こえ部屋から出て様子を伺ってみると崖が崩れて庫裡の壁が壊れてしまっていた。何時ごろか全く記憶がない。時間の感覚がない状態だった。
地元の曹洞宗青年会や真如苑や天理教の支援チーム、郵便局の支援団体等多くのボランティアの方々に来てもらい土砂の片づけが進められているが、まだまだ終わりが見えない。
罹災判定としては床上20センチ。半壊だが、結局全て直さなければならないだろう。また、公的な支援はお寺部分においてはほとんどない。
こんな経験はこれまでの人生で一度も経験したことはない。
「ボランティアのみなさんの力が我々の希望」である。
シャンティは今後、「あそびを通じた心のケアプロジェクト」、「本と遊具の提供」の支援を行います。
子どもが安心できる居場所作りを目指して、長年協力関係にある(一社)プレーワーカーズとともに、被災地での子どもへの接し方や遊びの空間を通じたケアをサポートします。また、浸水被害にあった子どもしせつは多くの備品や絵本が使えなくなりました。特に民間の施設は公的な支援は少なく臨時の保育スペースでも安心して過ごすことができるように支援を行ってまいります。
「令和4年8月3日からの大雨 緊急募金」受付中
以下の方法で緊急募金を受け付けています。ご協力をよろしくお願い致します。
●郵便振込
郵便振替:00170-8-397994
加入者名:SVA緊急救援募金
*通信欄に「令和4年8月3日からの大雨災害」とご記載ください。(振込手数料は無料です)
●クレジットカード
こちらのお申込みフォームからご寄付いただけます。
*フォーム内で、ご寄付の使いみちで「国内緊急支援」を選択してください。