【令和4年8月豪雨】あそびを通した学び
令和4年8月豪雨にて被災された皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。シャンティでは、新潟県村上市にて子ども達の居場所支援を行っている地元団体「ふくちゃ部」が災害をきっかけに始めた「子ども達の居場所」に外あそび専門家「プレーワーカー」と協働でサポートを行いました。
前回の報告はこちらです。
今回は、「かみくま」と「ママ観光大使隊」が運営するあそび場のサポートとつどい場「あら、ほっ」で実施した子ども向け講習会「遊びってなんだろう?」の活動報告をさせていただきます。
■地域住民が作るあそび場(3月4日)
親子で気軽に遊びに来れる、心配事も相談できる広場として開放している村上ohanaネット塩町事務所「かみくま」と親子で村上市移住・定住を考える方をサポートするママ観光大使隊が運営するあそび場に参加しました。
シャンティは昨年9月よりプレーワーカーと共に「ふくちゃ部」が行うあそび場をお手伝いしてきました。そのあそび場で夢中になり外遊びをする子ども達の姿を見て、「ぜひ、うちにも遊びに来て!」と声をかけていただき今回かみくまさんにお邪魔することに。あそび場には近所の方がカフェを開いたり、お好み焼きを用意してきたり子ども達だけでなく地域の方の居場所にもなっている素敵なあそび場でした。
あそび場では、まず火起こしからはじめてみんなでべっこう飴を作りました。「上手な作り方教えてあげるよ!」と年齢の異なる子ども達で教え合いながら作る様子が印象的でした。
あそび場に呼んでくださった工藤さんからは「今まであそび場を行ってきて広場や大きな倉庫、協力してくれる人たち、道具など環境は整っていたがこの環境を活かしたあそび場作りをプレーワーカーを通じて考えるきっかけになった。」と言葉を頂きました。
■遊びってなんだろう?(3月5日)
昨秋までお手伝いしていた子ども達の居場所「あら、ほっ」にて、「遊び」について子ども達と楽しく考えてみようと、かんぺいさん(一般社団法人プレーワーカーズ)を講師にワークショップを開催しました。
午前中は屋内で大人向けの講座、午後は親子で遊びながらワークショップを実施という2部構成。東日本大震災の際、気仙沼のあそび場に長年関わった経験を基に「遊びとは?」というところからじっくりお話頂きました。
ふくちゃ部冨田さんによると遊びに来る子ども達の8割くらいは元の生活に戻りつつあるが、まだ借家や実家、仮設住宅で避難生活を送る子どもや、被災件数が多く業者の手が回らないことから修復工事が済んでいない家もまだあるそうです。
今回あそび場に関わる中で、プレーワーカーと共に外遊びを推進してきました。その中で、「初めて泥遊びをした。」「今まで焚火をする場所がなかった。」という子どもの声や「田舎暮らしをしたくて移住したが自然で遊ばせる機会がなかった。」という親の声を聞きました。ワークショップに参加した親に「自分の地域であそび場を開くために参加した。」という方もいらっしゃいました。子ども達が遊ぶ姿を見て大人も元気になる。あそび場での活動の一番の成果だと感じます。
今回の活動も多くのご縁を頂き実施させていただきました。この場をお借りして御礼申し上げると共に一刻も早い復興をお祈りいたします。
※当事業は、「赤い羽根共同募金」と「日本財団」の助成金、皆さまのご支援を受けて実施しております。