【アフガニスタン西部ヘラート県地震】教育文化支援を開始しました!
2023年10月7日、ヘラート県ジンダジャン地区を震源としたマグニチュード6.3の大地震が発生しました。震源が確認された周辺地域では、7日以降も何度も余震が続き、300カ村以上の家屋や教育施設等に甚大な被害をもたらしました。10月11日時点での死者数は1,490人にのぼり、負傷者は1,950人と報告されました。この地震の影響を受けた人は、約114,000人とされています。
現地では、国連やNGO団体が支援に入っていますが、本災害に対する緊急人道支援に必要な全体の資金は9,360万米ドル(約135億円)で、未だ支援金が不足している状況です。
シャンティは発災直後に現地の職員を派遣し、初動調査を行いました。
ジンダジャン地区の震源近くの村々では家屋が全て崩壊している様子も確認されました。
調査からは震災による被害の深刻な状況が把握できました。しかし、当初計画していた食料・生活必需品の配布を行うための資金が十分確保できなかったため、調査期間中に受けた教育関連機関等からの要請に対応すべく、被災した子どもたちへの学用品の配布及び移動図書館を通した子どもたちの居場所の充実をねらいとした支援を実施することとなりました。
事業内容:
- ・移動図書館活動を担う職員の研修
- ・移動図書館活動(絵本・紙芝居の読み聞かせ、お絵描き教室、絵本の貸し出し等)
- ・学用品の配布
対象地:震源が確認されたジンダジャン地区の10カ村
裨益者:3歳~13歳の子ども1,000人
事業期間:2023年12月~2024年3月
本地震により、約13,000人の子どもが被害を受けたとされ、彼らが学びを再開するためには、約180万米ドル(約2億6千万円)が必要とされています。上述の通り、全体を通して必要な資金は集まっておらず、子どもたちの学びの再開の遅れに大きな懸念があります。
また、地震によるショックや教育再開を待つ期間の子どもたちの心理的・精神的不安を軽減するための迅速なサポートが必要です。
シャンティは、このような子どもたちを対象に教育文化支援として学用品の配布と移動図書館を通した読み聞かせ・絵本の貸し出しを実施します。
12月中旬には、担当職員がヘラート県に渡航し、移動図書館活動のための研修を実施しました。
こうして研修を受けた現地のスタッフから、第一回読み聞かせ活動の様子が送られてきました。
絵本の読み聞かせを行った職員の報告には、
「読み聞かせをしている間、子どもたちは真剣にお話に聞き入っていました。子どもたちは、一つお話を読み終わると、『もっと、もっと!』と言ってくれて、何度もお話を読むことになりました!」
と、綴られていました。
今後の活動としては、自主学習用(お絵描き等を含む)の学用品の購入と配布、また継続して移動図書館活動を行います。
ヘラート地震への被災者へのご支援をくださった皆様には、心よりお礼を申し上げます。また、今後も、活動の様子をシャンティのホームページで掲載しますので、ぜひご覧ください。
また、シャンティでは、引き続きアフガニスタン西部ヘラート県地震被災者への募金を受け付けています。
募金方法については下記をご参照ください。
- ●郵便振込
郵便振替:00150-9-61724
加入者名:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
*通信欄に「アフガン地震」とご記載ください。
*振込手数料は無料です。郵便局の窓口で手続きし、振込手数料が無料の口座であることをお申し出ください。ATMやゆうちょダイレクトからの送金は、手数料がかかりますのでご注意ください。
- ●クレジットカード
こちらのお申込みフォームからご寄付いただけます。
*フォーム内で、ご寄付の使いみちで「海外緊急支援」を選択してください。
みなさまの温かいご支援をどうぞよろしくお願いします。
アフガニスタン事務所 喜納