• TOP
  • トピックス
  • 活動内容
  • 【アフガニスタン西部ヘラート県地震】子どものための心理的サポート・教育文化支援事業を終了しました!
2024.04.28
緊急人道支援

【アフガニスタン西部ヘラート県地震】子どものための心理的サポート・教育文化支援事業を終了しました!

アフガニスタン
事業終了
震災

サラーム・アレイクム سلام علیکم!(あなたがたの上に平安がありますように)
本ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

2023年10月にアフガニスタン西部のヘラート県でマグニチュード6.3の地震が発生しました。
シャンティはそれを受け、被災した子どもたちに移動図書館を通した心理的サポート・教育文化支援事業を実施しました。
参照:【アフガニスタン西部ヘラート県地震】教育文化支援を開始しました!

以下、発災時の状況と事業の立ち上げや実際の活動の様子を紹介します。

 

村全体の家屋が全壊

震災が発生し、シャンティの現地職員は飛行機に乗ってヘラート県に調査に向かいました。
そこで見た光景は非常に悲惨なものだったと言います。

村によっては、ほぼ全ての家屋が全壊しており、住む場所を失った人々は行き場をなくしていました。

家屋が全壊した村で瓦礫を片付ける様子

家屋が全壊した村で瓦礫を片付ける様子

また、ある村では、イスラム教の人々がお祈りに訪れ、非常に大切にされているモスクにも甚大な被害が及びました。

地震の被害を受けたモスク

地震の被害を受けたモスク

日中に起きた地震だったため、被害を受けた90%以上が当時屋内にいた女性と子どもだったと言います。

教育施設も大きな被害を受け、これにより約180,000人の子どもの学びが一時中断されました。現在、教育が再開された地域もあればそうでない地域もあります。

学びの再開の遅れは、学習の成果の遅れに繋がります。それだけではなく、地震による恐怖で子どもたちは心理的ダメージを受けています。教育が再開されず、自宅や避難所でずっと待機していると、そういった心理的不安が増幅してしまう可能性があります。

地震の被害からヘラート市内に逃れて公園でテントを張って生活を送る人々

地震の被害からヘラート市内に逃れて公園でテントを張って生活を送る人々

シャンティは、そんな子どもたちのために移動図書館を通した心理的サポート・教育文化支援事業を実施しました。

本事業は、震災の被害が大きく且つ教育再開に遅れが見られる10地区を対象にしました。

 

活動員を対象にした移動図書館活動研修

事業を始めるにあたって、各地区に一人ずつ、移動図書館活動を担ってくれる活動員を選定し配置しました。

研修は、シャンティの図書館専門員によって実施され、参加者は子どもたちを引き付ける読み聞かせの方法や活動全体の進め方について学びました。

効果的な紙芝居の読み聞かせの方法について学んでいる参加者たちの様子

効果的な紙芝居の読み聞かせの方法について学んでいる参加者たちの様子

お絵描き教室の実施の仕方について学んでいる参加者たち

お絵描き教室の実施の仕方について学んでいる参加者たち

 

ついに開始した移動図書館!

4日間の集中的な研修を受けた活動員たちによって移動図書館活動が開始されました。

活動員による紙芝居の読み聞かせの様子

読み聞かせに聞き入る子どもたちの様子

読み聞かせに聞き入る女の子たちの様子

活動員が読み聞かせを行っている間、子どもたちは終始収集してお話を聴いていたそうです。移動図書館では、読み聞かせの他にもお絵描き教室や自由読書等、様々な活動を実施しました。

子どもたちが自由に読書をしている様子

自由読書の時間に子どもたち同士で読み聞かせを行っている様子

お絵描き教室にて女の子が描いた絵

さらに、読書を推進するため、読書大会のイベントを開催しました。イベントでは、対象の各村から参加者を募り、子どもたちのみならず保護者や村の代表者等、多くの人たちが参加しました。イベントの内容としては、コーランの朗読や詩の暗唱、タラナ(伝統的な歌)の詠唱です。

みんなの前で詩の暗唱に挑戦する女の子たち

読書大会で優勝して表彰を受ける女の子

また、学びの再開の遅れが懸念される子ども1,087名に対して、自主学習用の学用品キットを配布しました。本キットに含まれるものは、ノート3冊、お絵描き帳3冊、ボールペン3本、鉛筆3本、鉛筆削り3個、消しゴム3個、色鉛筆3箱です。それらをジッパー付のフォルダに入れて配布しました。

活動員たちによって準備された配布学用品キット

学用品キットを配布している時の様子

 

子どもたちと地域の人々の声

活動を行っている最中や活動終了後に、子どもたちや地域の人々から、シャンティの移動図書館活動に対するたくさんの声をいただきました。

その一部を紹介します。

“震災から日が経つにつれ、子どもたちが落ち着きを取り戻している。移動図書館活動に参加することで、心理的なダメージが軽減されているように見えるほか、勉強をすることへの興味が増してきていて嬉しい。”

(移動図書館に参加する子どもの母親)

“子どもたちがお互いに協力し助け合うことを積極的にするようになった。”

(村長)

“暇な時間を見つけては、子どもたちが読書に励んだり、お絵描きをしたり、詩やタラナを覚えて暗唱したりするようになった。”

(移動図書館活動に参加する子どもの父親)

子どもたちの声

“たくさんの種類の絵本を届けてくれてありがとうございます。”

“読み聞かせが大好きです。”

“移動図書館を週に一回から週に二回に増やしてほしいです。”

“読書大会が大好きです。もっと開催してほしいです。”

“勉強になる本が大好きです。きれいな挿絵がたくさん使われていてワクワクします。”

“地震の影響がなくなっても、ずっとここで活動してくだい。”

女の子たちが読み聞かせに聞き入る様子

子どもたちが好きな絵本を選んで読書に励んでいる様子

震災の被害を受け、家族や住む場所を失った子どもたちは絶望の淵に立たされました。そんな中、大好きな学校の再開も遅れ、子どもたちは避難所や半壊した家で先の見えない苦しい生活を強いられていました。

そこに突如現れた絵本を持ったシャンティの職員たち。

心にダメージを負った子どもたちのために、シャンティは移動図書館を開始しました。絵本やお話に触れた子どもたちの声からは、彼らにとってこの活動が一筋の希望になったんじゃないかと感じました。

それと同時に、食料や水衛生、家の再建築等の支援と同じくらい、傷ついた子どもたちにとって教育文化支援がどれほど重要か再認識することができました。

今、日本を含め世界中で紛争や自然災害が多発しています。そんな中、最も被害を受けやすいのは子どもたちです。

シャンティでは、今後も最も支援を必要とする人々に寄り添いアフガニスタンで活動を実施して参ります。

 

アフガニスタン西部ヘラート県地震の被災者支援にご協力いただいた皆様、おかげさまで子どもたちに支援を届けることができました。心より感謝申し上げます。

 

アフガニスタン事務所

喜納