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2024.06.08
海外での活動

【アフガニスタン教育文化支援】情報文化省子ども図書館が建設されて1年が経ちました!

アフガニスタン

サラーム・アレイクム سلام علیکم!(あなたがたの上に平安がありますように)

こんにちは!アフガニスタン事務所です。ブログをご覧いただきありがとうございます。本記事では、アフガニスタンにある子ども図書館の活動について紹介します。

ちょうど1年前の今頃、現地の情報文化省の支援のもと建設された子ども図書館が、8ヶ月の歳月を経て完成しました。

情報文化省子ども図書館の外観(正面:安全管理上図書館の名前部分にモザイクを入れています。)

この子ども図書館での活動を一刻も早く開始するため、25人の司書たちが図書館活動研修プログラムを受けました。今では多くの子どもたちがこの図書館を訪れるようになり、明るい雰囲気に包まれています。これまでに、司書たちはこの地域の子どもたちのために読み聞かせやイベントの開催などさまざまな活動を企画し、実施することができました。

ゲームに夢中になって、笑いの渦に包まれている子どもたち。

 

大きな窓から明るい光が差し込む読書スペース。

開館してから現在まで、この子ども図書館の利用者数は、女子児童が8459人、男児児童が6238人の合計14697人が来館しました。また、貸出冊数は2647冊に達しました。

現在この図書館では、男女それぞれに設けている特別クラス(国語や算数などの補習授業)があります。来月からは、子どもたちの間で熱狂的なファンが多い裁縫教室も始まる予定です。

低学年の特別クラスの様子。子どもたちが積極的に手を挙げて参加している。

さらに、図書館運営委員会との合意により、中学生以上の女子生徒も活動に参加できるようになりました。現在、暫定政権の教育方針により、学校に通うことが許されていない中学生以上の女子生徒たちにとっては教育を受ける貴重な機会となります。

 

また、この子ども図書館はほとんどが女性職員(教師・司書)で運営されているということもあり、女子児童・生徒たちにとって心強い存在がそばにいる環境なのもこの図書館の良いところです。

友達の読み聞かせに集中して聞き入る子どもたち

 

最近では、「子どもの日」と「両親の日」をお祝いするイベントが実施されました。このイベントには135人が参加し、そのうち女子児童が80人、男子児童が55人、母親が60人も参加し、大盛況のイベントとなりました。

「両親の日」イベント中の様子。後ろから母親たちが子どもたちを見守っている。

本子ども図書館は、子どもたちや読書に関心のある人たちのために、祝日を除いて毎日開館しています。主な活動は、読み聞かせ、お絵かき会、朗読会、図書の貸し出しなどを行っています。

 

ここで、この図書館に通っている子どもたちから届いたメッセージを見てみたいと思います。

 

<アフマッド(仮名)、11歳>

私は、この図書館の特別クラスの生徒です。最近アフガニスタンに来たばかりです。パキスタンにいた時は、経済的な問題で学校に行けず、水を売っていました。この図書館に通い始めた後、私は特別クラスに入りました。今では読み書きができ、会話もできるようになりました。この図書館のおかげで、勉強もできるようになりました。こんな環境で勉強できるなんて、私は本当に幸せ者だと思います。

<ザリ(仮名)、12歳>

私の父は体が不自由なので、母がパン屋さんとして一生懸命働いて暮らしています。父はスーパーで働いていましたが、ある日、小麦粉を積んだトラックから、その大きい袋が父の上に落ちて、背中を骨折してしまいました。父が働いていた頃は妹たちも学校に通っていましたが、今は家族の経済的な問題で、必要な教材などが準備できないため、学校に通えません。この図書館ができたとき、母はとても喜んでいました。ここに来れば、勉強ができ、教育が受けられるということを私たちに教えてくれました。今、私と妹は特別クラスで勉強していますが、ここではノートやペンなどの必要な教材がもらえます。初めてこの図書館のことを聞いたときは、毎日近所の人に、図書館はいつ開くのかと聞いていたぐらいでした。ついに図書館が開いて、足を踏み入れた時には、学校とは全然違ったので衝撃を受けました。本棚には色とりどりのきれいな絵本が飾られ、壁にはたくさんの絵が貼ってあります。とても落ち着いた環境で読書や活動ができます。私はこの図書館の活動が全部好きですが、特に絵本の読み聞かせと手芸が好きです。また、本も貸してくれるので、面白い絵本や本を見つけたら家に持って帰って妹と一緒に読むことができます。私の姉もここに来て手芸を学んでいて、もうすぐ裁縫教室にも参加する予定です。この子ども図書館で勉強や色々なスキルを勉強できるチャンスをもらった私は、本当にラッキーだと思います。

 

安心して学ぶことができ、自分の興味や知識を広げられる図書館の存在は、アフガニスタンの子どもたちにとって大きな希望の光となっています。

引き続き、シャンティのアフガニスタンでの活動を温かく見守っていただけると幸いです。

 

アフガニスタン事務所職員一同