2009.10.05
海外での活動

誰も知らないところで・・

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

メーソットから車で1時間半、徒歩で30分程の所に、あるトウモロコシ畑。2009年6月からビルマ国側の政情・治安不安から、タイ側に逃げてきた新難民の人々が滞在しています。

その一角にポツンとあるのが「コミュニティラーニングセンター」数か月経った今でも、行き先が決まらない人々。せめて子どもたちに、教育の機会を、と設置されたセンター。「学校」と呼ぶ事は許可されていません。

ここでは、約130名の子どもたちが登録、勉強しています。1日だけの図書館活動。

ビルマ側では学校に行った事のない子どもたちもいました。絵本を見るのは初めて。

 

先生たちは、必死で活動で行われたゲームや歌を書きとっていました。子どもたちに笑顔が広がります。

「帰りたい?」
「ううん。だってここにいた方が安全なんだもん。」

子どもの言葉に思わず胸が痛みます。この場所は、明日にでもなくなるかもしれない場所だからです。ここに滞在する正式な許可がないのです。

難民になることすら難しい状況があることを知りました。今、キャンプにいる人たちも、難民としてキャンプに落ち着くまでにはきっと想像を絶する困難があったに違いありません。

「この子たちとのアクセスを閉ざさないこと」

国境での活動の一番重要なことだといいます。閉鎖された社会、難民キャンプ、無法地帯では、私たちとのアクセスが途切れたとき、非人道的な行為が平気で行われてしまう、残念ながらそういった現実があります。

by ミャンマー(ビルマ)難民支援事業事務所 山本