2011.05.30
海外での活動

異なる文化を受け入れていくこと@難民子ども文化祭

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

ハラゲービックリマークミングラーバビックリマークオソオマービックリマークダンモービックリマークマイソンカービックリマーク

こんにちは。ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の菊池です。

最初から聞きなれない言葉がたくさん出てきたと思いますが、

これらは、順にカレン語、ビルマ語、カレニー語、チン語、シャン語で「こんにちは」ですにひひ

様々な言語での挨拶、これはこのブログでも何度か紹介された難民子ども文化祭(Refugee Children Cultural Festival:RCCF)の会場で聞こえてきました。RCCFの話題が続いてしまいますが、この催しが無事に終わったご報告も兼ねて、RCCFの意義について、少し考えてみようと思います音譜

今年の4月から5月にかけて、ウンピアム、メラ、ヌポ、メラウの4つの難民キャンプでRCCFは開催されました。1つのキャンプで参加した子どもの数は200名以上、グラウンドに子どもたちの元気な声が響きます。これらのキャンプでは、カレン族の人々が多いことで知られているのですが(タイ・ビルマ国境支援協会の2011年4月の統計で79%がカレン族)、カレン族以外にも様々な民族の人々がキャンプの中で暮らしています。そして、今回のRCCFには、カレン族の子どもたちの他に、ビルマ、カチン、チン、ムスリム、アラカン、モン、シャン、パオ、カレニー、タボイ、ラフなど、様々な民族の子どもたちが参加しました合格

RCCFは2部構成で、第1部は、レクリエーション活動です。異なる民族の子どもたちがグループを作って、ゲームをしたり、歌ったり、人形劇を見たり、絵本を読んだり、新しくできたお友達のサインをもらったり、グラウンドを使って子どもたちが元気いっぱい活動します音譜この活動では、図書館青年ボランティアが子どもたちのリーダーとして率先してイベントを盛り上げてくれました。

   
第2部は、各民族のパフォーマンス公演です。子どもたちが自分たちの民族の伝統衣装を着て、伝統的な舞踊や歌を披露します。子どもたちはこの日のために伝統舞踊や歌を一生懸命練習してきました。フィナーレでは、ビルマ語で「We are the World」を子どもたち、図書館青年ボランティア、SVAスタッフが熱唱、改めてこのRCCFのテーマである「Together for the better World(よりよい世界に向けて一緒に歩もう)」というメッセージが心に刻み込まれます恋の矢

このように、4つのキャンプで、このRCCFを無事に終えることができたのですが、振り返って考えてみて、このRCCFを通して何が達成できたのでしょうか。一見、1年に1度のお祭りで、私たちが実施している図書館活動の派生的な活動と捉えられてしまうかもしれませんが、私自身は、この活動は単なる1回だけのイベントではなく、難民事業事務所でこれまで取り組んできた伝統文化活動の重要な一端を担っているのだと感じました。子どもたちは、このイベントに向けて自発的に自分たちの伝統舞踊や歌を練習する過程で自分たちのアイデンティティを認識し、それと同時に異なる文化に触れて、お互いの文化を尊重することを学びます。現在、ミャンマーでの異なる民族間の紛争、迫害で多くの人々がタイ側に逃げてきているという状況がある中で、難民キャンプの子どもたちが異なる文化を知り、受け入れていくという活動が、改めて重要であり、必要なのだと感じましたビックリマーク

 

ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 菊池

追伸:RCCFの第2部のパフォーマンス公演(カチン族のダンス)をYoutubeにアップロードしましたので、是非ご覧ください音譜 カチン族のダンスはこちらからどうぞ!