2011.06.03
海外での活動

動く紙芝居

ラオス

こんにちは SVAラオス事務所 です。

おとついの6月1日、ラオスは『子どもの日』でした。

ヴィエンチャン首都内では、子どもたちの成長を願って様々なイベントが

行われました。

ヴィエンチャン首都公共図書館でもイベントが行われました。


ほっとシャンティ SVAブログ

ラオス事務所からは『読み聞かせスタッフ』と言えば、このスタッフとして

お馴染みのミンチェンがまたまた面白いパフォーマンスをしてきました。

会場に集まった子どもたちは、ざっと300人。

大勢の子どもたちを相手に、今日は何をするかと思ったら、

ミンチェンの左手には紙芝居だけ。

それも普通のサイズの紙芝居だけ。

ほっとシャンティ SVAブログ


後ろの方の子どもたちには見えにくいんじゃないの?との心配ををよそに

紙芝居の冒頭から、ミンチェンは上手から、下手へ、下手から、上手へと

動く、動く。

描かれているオオカミがまるで生きているかのように紙芝居を持つ左手が

動く、動く。

お話を聞き逃すまいと子どもたちの顔も、右へ、左へ、上へ、下へと

動く、動く。

紙芝居だけに頼ることなく、全身で紙芝居のお話を伝えようと汗をかきかき

動く、動く。

うきゃっきゃっきゃぁーと、私も子どもたちに挟まれて手を叩きながら

楽しんでしまっていたのですが、その時、ふと、ビックリしたことが

あったのです。手前味噌な話ですが、ちょっと聞いて下さい。

あっちにこっちにと、全身を使って動き続けるミンチェンは、一人でも多くの

子どもたちの心を捉えようと会場中の子どもたちに目を向けてばかりで、

手元の紙芝居をチラリとも見る様子がまったくないのです。

会場の子どもたちへと視線をむけたままで、紙芝居の方をチラリとも

見ていないにもかかわらず、絶妙なタイミングと所作で絵を切り替えて

いるのです。何と言い表しましょうか...まるで手だけで紙芝居の絵を

判断して、切り替えている、そんな感じなのです。

紙芝居を見ないまま切り替えても、絵と話ががっちりかみ合っていて、

更には絵の切り替え方も、素早かったり、絵を上下に小刻みに揺らし

ながらだったり、途中まで止めて、辺りをぐるりと見渡して一呼吸してから

切り替えたり、などなど。面白いこと、この上なし!

サイサモンのお話しの技がこの域にまで達しているのには、彼自身、そして

ラオス事務所の図書館活動の長い年月にわたる努力があったからこそ

だと思っております。

その長い年月に何があったか???

お知りになりたいかた、ご興味をお持ちの方は、SVA30周年誌の

図書館は、国境を越える 』の第5章(P180~)を是非ご覧下さい。

伊藤解子所長、ミンチェンによる興味深い図書館活動の詳細が

書かれています。

ラオス事務所・鈴木淳子」

 

(社)シャンティ国際ボランティア会ラオス事業へ