ラオス

多民族が暮らすなか、少数民族が多く住む地域で子どもたちの教育支援を行っています。

活動の背景

50の民族が暮らし、学校では公用語のラオス語で授業が行われます。小学校ではじめてラオス語を習う少数民族の子どもたちに、教員が適切な授業を行う知識や技術、教材が不足しています。近年都市部では経済発展がみられるラオスですが、都市と地方の教育格差は拡大しています。農村部では、公用語であるラオス語が話せない少数民族の子どもが多く、教員の知識や技術の不足、教材の不足、校舎の老朽化などが重なり、子どもたちを取り巻く学習環境には未だに多くの課題があります。

活動内容

都市と農村部の教育格差やラオス語を話せない少数民族の子どもたちなど、
さまざまな課題があるラオス北部で“教育の質”の改善に取り組んでいます。

学校建設活動

校舎の不足や老朽化により、子どもたちにとって適切な学習環境が整備されているとは言い難い状況です。そのため、特に必要性の高い地域に校舎を建設し、子どもたちに安全な学び舎と就学の機会を提供しています。建設は郡の教育局と協力し、住民が木材の準備や土ならしなどの作業に直接関わる“住民参加”のプロセスを大切にしています。建設後は学校で衛生教育を実施し、手洗いや掃除などの習慣を身につけ、校舎を長期的にきれいに維持できるよう支援しています。

複式学級運営改善事業

ラオス北部地域では、1人の教員が1教室で2学年あるいは3学年の児童を教える複式学級の割合が3分の1を超えています。それにも関わらず、多くの教員が授業運営に課題を抱えており、児童の学習成果にも大きな影響が出ています。シャンティは教育行政や教員養成校と共に、複式授業に関する教材開発や教員研修などを実施し、教員が効果的な授業を実践できるよう取り組んでいます。そして、その成果をラオス北部地域全域に広げる事を目指しています。

絵本を通じた読書推進活動(移動図書館、絵本出版)

農村部の多くの学校では、子どもたちが本に触れる機会はあまり多くありません。シャンティは農村部の学校で移動図書館活動を行い、絵本や紙芝居の読み聞かせやレクリエーションを交えて、子どもたちが楽しみながら本に触れる機会を提供しています。また、小学校への絵本を配布、図書コーナー設置を働きかけ、子どもたちが常に本を手に取ることができる環境を整えています。教員を対象に本の貸出や管理、読み聞かせ手法を学ぶ研修会も実施しています。ラオス語を母語としない少数民族の子どもたちも親しみやすいよう、少数民族の民話や、創作したおはなしの絵本出版、再版に力を入れています。

これまでの活動内容

1992年からラオスでの活動を開始し、
ラオスの教育の質の改善や文化の保護に大きく貢献することができました。

謄写版製作及び普及事業
「謄写版」は別名「ガリ版」と呼ばれ、安価で電気不要、使い方も簡単な印刷機です。
図書箱配布事業
1992年当時、首都ビエンチャンに国立図書館があるのみで公共図書館はおろか、図書室(あるいは図書コーナー)をもつ小学校はほとんどありませんでした。
アジア子どもの家の支援活動
ラオス経済の自由化後、外国、特に隣国タイから多大な影響を受けるようになり、自国の文化の保護・継承が急務となりました。
公共図書館支援事業
読書推進活動を行うなかで、絵本を卒業した子どもたちの読む本が足りないという声が増え、すべての人に開かれた公共図書館が求められていました。

スタッフ紹介

ラオスで働くスタッフを紹介します。

ルアンパバーン事務所
所長
玉利 清隆
ルアンパバーン事務所
コーディネーター
浅木 麻梨耶
ルアンパバーン事務所
プロジェクト調整員
オイ
ルアンパバーン事務所
総務スタッフ
デン
ルアンパバーン事務所
経理スタッフ
ナー
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
センサワン
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
ブンホン
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
シーライ
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
ヤン
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
タイ
ルアンパバーン事務所
プロジェクトスタッフ
ブンリエン
ルアンパバーン事務所
ドライバー
ラン
ルアンパバーン事務所
ドライバー
ノン
ルアンパバーン事務所
クリーナー
エン
ビエンチャン事務所
総務経理調整員
ノイ
謄写版製作及び普及事業

「謄写版」は別名「ガリ版」と呼ばれ、安価で電気不要、使い方も簡単な印刷機です。ラオス事務所開設前の1985年に教育省の要請で「謄写版活用ワークショップ」を開催したのがきっかけで、1992年の事務所開設以降、全国の小学校8,120校(2000年当時)に各1台ずつ謄写版を配布し、拠点となる小学校の教員ならびに各県・郡教育局の担当職員を対象に、教具として謄写版の活用法を伝える研修を実施しました。

図書箱配布事業

1992年当時、首都ビエンチャンに国立図書館があるのみで公共図書館はおろか、図書室(あるいは図書コーナー)をもつ小学校はほとんどありませんでした。この状況を改善すべく、国立図書館が1990年から始めた「ラオス全国読書推進運動」に協力し、図書館のない1,207の小学校に1,974の図書箱を配布。先生を対象に図書管理の仕方や読み聞かせ方法などの研修会も実施しました。木箱を空ければ、どこでも移動式の図書館になり、現在も活用されています。

アジア子どもの家の支援活動

ラオス経済の自由化後、外国、特に隣国タイから多大な影響を受けるようになり、自国の文化の保護・継承が急務となりました。そのため、図書館活動と伝統文化活動を担う場所として、1995年に全日本自治団体労働組合と協働でビエンチャンに「アジア子どもの家」を建設、運営支援を行いました。現在は、ラオス情報文化省が「子どもの家」の活動をモデルとして、全県に「子ども文化センター」を設立し、同様の活動を展開しています。

公共図書館支援事業

読書推進活動を行うなかで、絵本を卒業した子どもたちの読む本が足りないという声が増え、すべての人に開かれた公共図書館が求められていました。そこで、自治労名古屋市の図書館員のご協力もあり、2003年にサワンナケート県公共図書館の建設を支援。2013年末まで6県の公共図書館の建設、ルアンパバーン県公共図書館の改修、8県の公共図書館に対して研修・蔵書の提供などを行いました。