新年明けましておめでとうございます。
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所スタッフ一同より、
新年明けましておめでとうございます!
インターンの相波です。昨年11月に開催したイベントではありますが、今回のブログは2009年より毎年開催している「難民子ども文化祭」についてです。
この「難民子ども文化祭」(以下RCCF[Refugee Children’s Cultral Festivalの略です])、難民キャンプという言わば「一時避難所」における伝統文化維持と難民キャンプ内に居住する異なる民族の文化理解促進を目的として2009年より難民キャンプで開催されてきました。2014年はメラ、メラウ(メラマルアンと合同)、ウンピアム、そしてヌポ難民キャンプの全4キャンプにて、「共に生き、共に学ぶ」というテーマを掲げてRCCFを開催しました。以下、RCCFプログラムに掲載された「SVAより挨拶」からの抜粋です。
「今年のRCCFのテーマは「共に生き、共に学ぶ」(“Live together, Learn together”)です。このテーマには、このような態度を人々が共有することで人間の尊厳と多様性を認め合う平和な社会を実現できる、という私たちの思いが込められています。
私たちは、全員がこのテーマを心に留め、そして全ての心配事を克服し、私たち自身を高め、お互いを励ましあえる存在になれるように、歴史と将来への希望を全ての人が共有することを願っています。
[・・・・・・・・・・・・・・・]多様な文化へのより良き理解こそが、将来のミャンマーにおける平和で調和のとれた社会の実現に欠かせないと信じています。」
この想いをもとに、RCCFは日中の部と夜の部の2部構成で行われました。
日中の部では、異なる民族の子どもたちが1つのチームを構成し、それぞれのチームがゲーム等を協力しながら楽しみました。夜の部では各参加民族ごとに分かれ、それぞれの伝統舞踊や歌の披露が行われ、RCCF参加者だけでなく、キャンプ内から会場にたくさんの観客が集まってくれました。中には盛り上げ上手の観客もいて、彼らのおかげで会場はどんどん盛り上がっていきました!
各チーム割り当てられた絵本をベースに、工夫を凝らした読み聞かせもしました。
図書館青年ボランティアによる、絵本読み聞かせや人形劇にみんな真剣です。
夜の部は各民族による伝統文化のお披露目。
この日のために時間を費やしてきたというのが伝わってきました。どのパフォーマンスも素晴らしかったです!
観客も見入っていました。
日中の部でそれぞれチームに分かれた後も、始めはやはり口数・笑顔が少ないように感じました。しかし、そこは子ども。次第に他の「民族」の子どもたちとも打ち解けて、お互いちょっかいを出し合ったり、笑いながら一緒にゲームに取り組んだり、一つの絵本を一緒に読んでいる姿は非常に印象的でした。日中の部が終わるころには、多くの参加者がそれまでは同じキャンプに住んでいても話したことのなかった人たちと友達になっていたと思います。その後の夜の部では、日中見られなかった友達の姿そして彼らの誇る文化に触れて、それぞれに対する理解が深まったのではないでしょうか。「民族」という壁を超えて、皆が一同に会することのできるRCCFに参加し、「あの民族は~」「この民族は~」「私たち(の民族)は~」という考えが無意味であることに改めて気づきました。RCCF2014のテーマである「共に生き、共に学ぶ」がその後も参加者の中に根付いていて、皆がこの先の生活においてこのテーマを実践していってくれたら、と思います。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所インターン:相波 優太