次世代を担う子どもたちへ伝えるメッセージ
ハラゲー!ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の菊池です。
先日のミャンマー事務所中原所長のブログに続き、国際交流基金アジアセンター「アジア・市民交流助成」を受けて実施した「タイミャンマー国境を越えた交流とワークショップを通したミャンマーの平和構築事業」についてお伝えしたいと思います。
このワークショップは、東日本大震災を経験した日本から被災地での図書館活動、子ども向け活動、コミュニティ活動の経験を共有すると同時に、ミャンマーの図書館関係者が難民キャンプに住む少数民族を含む難民から図書館活動を学ぶことを通して、今後のミャンマーにおける少数民族理解を促し、コミュニティ構築、ひいては平和理解を促していくことを目的に、2015年5月11日~16日にかけて実施されました。
特に12日から始まったミャンマー(ビルマ)難民事業事務所でのワークショップでは、気仙沼事務所、ミャンマー事務所、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプの事業立ち上げ時からこれまでの経験の共有、難民キャンプでのコミュニティ図書館での児童サービスの紹介、様々な読み聞かせ方法の習得、事業モニタリングの実践、青年ボランティアによる人形劇や読書推進イベントへの参加、さらに、難民キャンプの現状や教育課題について難民キャンプ委員会や教育部会、図書館委員会から話を聞きました。
(各国事務所の活動や経験の共有)
(様々な読み聞かせ方法の習得)
(図書館のモニタリング実践)
(青年ボランティアと共に子どもたち向けの読み聞かせ)
<写真掲載絵本:おおきなかぶ 福音館書店>
(難民キャンプ委員会との話し合い)
そして、ワークショップ最終日には、これまでの振り返りと共に、次世代の子どもたちへのメッセージを参加者全員で作り上げました。
日本、ミャンマー、タイ国境の難民キャンプ、場所やそれぞれが持つ課題は異なりますが、それでも、図書館活動や子どもたちへの活動を通して、シャンティ(平和)な社会を作りたい、という思いは共通しています。今回のワークショップを通して、難民キャンプの人々と話し、お互いの経験を共有する中で、様々な文化の違いに触れ、違いを認識しながらも相手を尊重することの大切さを知り、それが平和へ繋がる一歩となることを学びました。さらに図書館活動は、そのことを子どもたちへ伝える重要な役割を果たせることを再認識したことも大きな学びの一つです。参加者の皆さんからも子どもたちへの様々なメッセージがありますので、紹介したいと思います。
・自分のルーツを学び、他の文化を受け入れること(思いやり、他者への気遣い)
・自分で学び、自分で判断せよ。そうすれば、未来は僕らの手の中にある
・自分と他者の違いを認識した上で、自分と同じように他者の違い、文化、価値を尊重しよう
・花を咲かせ、自然を大切にするように、他の人に親切にしよう。優しさを愛することは最も力強いものである
・図書館からたくさんの知恵を得よう
・いつも笑顔を忘れずに
・自分を愛し、他者を愛そう
・未来のために努力する
・教育で世界を変えよう
・輝き続け、笑顔で居続けよう
・私たちの多様性を大切に
・いつも良い面を見つけよう
・自分がすることに責任を持つ
・読書や遊びから学び、楽しむ!
このメッセージが多くの子どもたちに届きますように!
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 菊池