2018.12.09
海外での活動

「アジア子ども文化祭」から「難民子ども文化祭」

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

アジア地域ディレクターの八木沢です。11月6日にタイ・ミャンマー国境のヌポ難民キャンプで「難民子ども文化祭」が開催されました。実に難民キャンプで10回目でした。「難民子ども文化祭」の原点には「アジア子ども文化祭」があります。

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「難民子ども文化祭」のイスラム系の子どもが歌に合わせて踊る

「アジア子ども文化祭」を知らない方も多いので、少し説明致します。カンボジアの世界遺産のアンコールワットで開催された2005年の「アジア子ども文化祭」。アンコールワットを舞台に実施したことは画期的且つ歴史的なことでした。この時は、アフガニスタン、ミャンマー、タイ、ラオス、カンホジア、ベトナム、日本の7カ国の子どもたちが参加しています。文化祭は、1996年から2006年まで行われました。主催した国は、タイ、ラオス、日本とカンボジアの4カ国。文化祭の目的は「虹と夢の舞」に代表されるように各国・地域の固有の民族の伝統文化を子どもたちが学び、継承し困難な環境に生きる子どもたちの教育と文化の支援をすること。そして、21世紀のアジアの未来を担う子どもたちが文化の交流を通じて、学び理解して友人をつくり平和なアジアを創ることでした。「虹」は共生のシンボル。「夢」は、困難を克服する明日への希望と勇気。

これまで文化という「ルーツ」を本当に大切にしていれば、自らの誇りつながり相手の文化も尊重することを偏見のない子どもたちから学んできました。シャンティは、1981年にカンボジア難民キャンプでの難民支援を開始した時に「難民問題」の本質を文化的アイデンティティの喪失ととらえて活動をしてきました。文化の復興と継承がシャンティの原点でした。

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