2022.07.11
海外での活動

コロナが落ち着いて…最近の図書館の様子

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

ハラゲー!(カレン語で「こんにちは」)ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ事業事務所のウェンです。

シャンティの図書館のスタッフを含む難民キャンプの住民の多くが新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)のワクチンを接種し、難民キャンプの感染状況が落ち着いてきました。コミュニティ図書館を閉鎖しなければならない時期が続いていましたが、ようやく通常のサービスを行えるようになりました。そこで今回は、そんなコミュニティ図書館の最近の様子をお届けします。

Free Reading

(自由に読書する子どもたち)

2022年5月頃から図書館の利用者が増加傾向にあり、6月初めに学校の新学期が始まってからは、学校に通う生徒たちの多くが図書館に来るようになりました。また、学校の先生方も図書館に来て、移動図書箱用の本を選んで借りていくようになりました。

コミュニティ図書館は火曜日から土曜日の午前10時から午後4時まで開館しています。図書館員が毎日図書館を開け、掃除をし、おすすめの新書を本棚に飾って図書館が開館します。棚に飾る新書は、子どもたちの興味を引くようにと、毎日変えるようにしています。午前中は、大人や若者、学校の先生が図書館に来て、読書したり本を借りたりします。

子どもたちは学校の昼休みに図書館にやってくるので、図書館員は子どもたちを迎える準備をします。子どもが10人以上来たときには、図書館員が絵本の読み聞かせをします。読み聞かせはアイスブレイクや歌、踊りやゲームで始まります。また、読み聞かせは普通のサイズや大判の絵本だけでなく、紙芝居やパネルシアターも使うこともあります。

Storytelling by Panel Theatre

(パネルシアターを使った読み聞かせ)

午後1時~3時頃には、大人や若者、学校の先生やキャンプ内組織のスタッフなどが本を借りに来ます。学校の先生やキャンプ内組織のスタッフの多くは、移動図書箱用の本を借ります。移動図書箱は最大30冊を1ヶ月間借りることができます。借りた本は、学校では授業で使い、キャンプ内組織の事務所ではスタッフが休憩時間などに読んでいます。また、図書館にあるパソコンも使用されます。利用者がスキルを磨くために使ったり、インストールされた情報を検索したりしています。

Computer Pratice

(図書館のパソコンを使う利用者)

図書館の利用者が少ない時には、図書館員は本の点検、掃除、本の修理、装飾作りなどをします。また、幼稚園を訪問して幼稚園の子どもたちに絵本の読み聞かせをすることもあります。

Storytelling at Nursery School

(幼稚園での読み聞かせ)

午後3時になると、学校を終えた子どもたちがやってきて、自由に読書をします。土曜日にはたくさんの子どもたちが図書館に来るため、図書館青年ボランティア(TYV)が図書館員を手伝います。TYVは読み聞かせをしたり、イベントを開催したりします。

Free Reading

(好きな絵本を自由に読む子どもたち)

Weened activity by TYV

(一緒に歌と踊りをするTYVと子どもたち)

利用者が図書館に戻ってきて読書や活動を楽しんでいる様子を見て、とても嬉しく思います。今後も継続して図書館を運営できるよう、図書館員をはじめとするキャンプの皆さんと協力していきます。

 

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ事業事務所 ウェン