2023.01.08
海外での活動

小学校の新校舎完成のその後に

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
本年もこの場を借りて、活動の様子を皆様にご報告していきたいと思います。昨年よりブログでお伝えしていた小学校の新校舎建設ですが、ポーサット州で4校の校舎、バッタンバン州で3校の校舎建設(2校は新規で図書室を開室)が無事に完了しました。


旧校舎(写真右)と完成した新校舎(写真左)です。木造の旧校舎は老朽化しているため授業には適さないのですが、建物の状態や学校の意向によって、残しておくことがあります。職員室といった授業とは別の目的で使用することができるためです。この学校では給食の提供があるので、子ども達が給食を食べる場所としても旧校舎が利用されています。

新校舎の建設が終わって、シャンティの活動は終わりではありません。今後学校の関係者全員が、自分達で新校舎を中心に学校環境全体をより良くするため、必要な知識を伝える施設維持管理研修を実施しました。また、新校舎と共に新しいトイレ、手洗い場を建設したため、適切な使用方法を伝えていくため衛生啓発を同時に行いました。

バッタンバン州では先生を対象に研修を行い、研修後に先生が生徒に対して指導していくという形を取りました。長く校舎を使用するために、定期的に建物を確認する必要性やチェックポイント、簡単な修繕方法を伝え、確認スケジュールや清掃スケジュールの作成を行いました。また、生徒達への衛生啓発の必要性を伝えた後、正しいトイレや手洗いの方法を実践しました。

学校敷地にあるどんな施設を定期的に確認する必要があるか、清掃スケジュールの作成といった内容は、グループワークを通して行われました。


簡単な修繕方法を実践する様子です。


清掃方法と正しい手洗いの方法は、参加者全員で実践しながら確認しました。

研修後にもう1度学校に行くと、研修中に作成した清掃スケジュールを掲示し、先生の指導の下、生徒代表を中心に校舎清掃が行われている様子、先生が正しい手洗いの方法を生徒達に伝えている様子が確認できました。

参加した先生の中には、既に校舎管理の必要性や衛生について知っている方もいたのですが、清掃スケジュールを作るといった実行に移すことはできていませんでした。今回の研修の後は、先生が生徒達を巻き込んで、学校環境の維持と改善を進めていく様子が確認できました。
昨年度の校舎建設対象校でのシャンティの活動は、建設完了の1年後に学校でこういった活動が継続できているかを確認してから、完了となります。たくさんの子ども達が快適で安全な環境で勉強できるよう、今年はまた新たな場所で新校舎の建設を行いたいと考えています。

カンボジア事務所 山内
※バッタンバン州における学校校舎建設は、外務省の日本NGO連携無償資金協力により実施されています。