つながり広がる外国人支援~区役所と連携した外国人支援を進めています~
シャンティでは、2021年より外国人への包括支援事業を実施しています。
主な事業地である東京都豊島区においては、
「としまる-TOSHIMA Multicultural Support」と名付け、
生活に困難を抱える外国人住民の方に対して、フードパントリー・相談会の開催を中心とする支援を行ってきました。
豊島区は人口の実に12%が外国人という、国際都市です。
コロナ禍の落ち着きとともに、日本に入国する外国人も増え、
同区の外国人人口は増加の一途をたどっています。
区役所においても、手続きに来た多くの外国人の方を見かけ、
時には、カウンターの横一列がすべて外国人ということも!
私たちも支援を続ける中で様々な相談を受けますが、
行政窓口に行きつくケースが多くを占めることが分かりました。
制度の利用、書類請求から税金のことまで、多様な生活課題は行政サービスに直結し、
スタッフが区役所に同行してサポートすることも度々です。
行政との連携を深めることで、より効果的なサポートができるのではないでしょうか。
そこで、区役所の協力を頂き、当会と連携した支援を実施しています。
「区役所でのフードパントリー・相談会の実施」
これまで、豊島区では月1回の外国人支援フードパントリー・相談会を行ってきましたが、
10月18日(金)に初めて豊島区役所内の「としまセンタースクエア」における開催が実現しました。
開催にあたっては、豊島区企画課、区民相談課の皆様にご協力いただいたほか、
子育て支援課、保健所の方からも、窓口を訪れた方へのチラシ配布など、広報面でのご協力をいただきました。
当日は、相談対応や食料配布のほか、豊島区ごみ減量推進課の方によるゴミ分別の案内や、ポプリづくりのワークショップも行い、34組の外国人住民の方が来場しました。
「相談後、そのまま区役所での用事も済ませられて便利でした」
「区役所で場所も分かりやすく、不安なく来ることができました」
などの声が寄せられ、区役所と「としまる」の新たな連携のかたちを作ることができました。開催にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。
「としまる外国人相談窓口の実施」
豊島区では、2024年7月から外国人対応の大幅な強化が図られ、
外国人相談窓口が区役所内に開設されました。
そこで、シャンティでは8月より月1回、
豊島区役所外国人相談窓口の前で、「としまる外国人相談窓口」を実施しています。
これは当初、別の場所で行っていた「としまる」の相談対応を区役所において行うことで、
区役所窓口での対応が必要なケースへの効果的なサポートを目的にしています。
相談を受け付けた後、必要に応じてそのまま区役所窓口での手続きを行うことができ、
相談と行政窓口への同行サポートを別々に行ってこれまでに比べ、格段に便利なサポートができています
(区役所手続きの同行サポートをする「としまる」コーディネーター)
また、区役所の相談窓口に来た方でも、在留資格や生活面での幅広い相談など、
区では対応が難しいケースが多くあります。
そこで、「としまる相談窓口」のコーディネーターや弁護士が一緒に対応することで、
区役所相談窓口と「としまる」のお互いの強みを生かすことができ、お困りの方の課題解決がぐっと近づきます。
今後も、地域の多くの皆さまとの繋がりを作りながら、活動を続けてまいります。
国内事業課 村松