【令和4年8月3日からの東北・北陸大雨】町の至る所で深刻な被害
地球市民事業課の市川です。
8月10日から、大雨被害に対する初動調査のため、山形県置賜地方と新潟県村上市を訪問しています。町の至る所で、水害による被害を目の当たりにしています。令和4年8月3日からの大雨に被災された皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。
写真は、川西ダリヤ園に続く道で崩落した橋の様子です。農業用ため池・鏡沼が損壊し、貯めていた沼の水が流れでて大きな被害が出されました。(山形県西置賜郡飯豊町)
山形県置賜地方飯豊町で、床下浸水の被害に遭ったご高齢の女性から、大雨の日の様子を伺ったところ、下記のように語って下さいました。
「3日は、午後からずっと雷。お父さんは、「床が高いから大丈夫」って言うけど、正直怖かった。避難しようとしても外に出れないし、7m先の小屋にも行けなくて、70年暮らしているけど初めての経験でした。」
ヒアリングをする市川と吉川職員 (山形県西置賜郡飯豊町)
大江町では最上川沿いに浸水被害が出されています。上流で大雨が降り最上川の水位が上昇したことにより、雨が降らなかった地区で床上浸水の被害に遭った住宅もあります。
昭和42年の羽越水害に被災後、町では堤防をつくるか景観を守るかの議論があり、当時は景観を守る選択をしたそうです。しかし、2年前と今回の水害を経験し、現在では、堤防をつくる方向で進んでいると地域の方から伺いました。
(山形県西置賜郡飯豊町)
お盆直前でしたが、各地にボランティアセンターが立ち上がり、家の周りの泥かきや拭き掃除など、親戚、家族を含めて、地域の皆さま、ボランティアの方たちが頑張っていらっしゃいます。
写真は、置賜地区に在住する曹洞宗僧侶のボランティア団体「Teamおきたま」の皆さまが、泥かきなどの活動に取り組んでいる様子です。(山形県西置賜郡飯豊町)
床下に泥が溜まった場合は、床を剥がして泥かきをし、床下を消毒して送風機で1か月間ほど乾かします。一方で、人手不足等により、そこまで作業を進めることができない住宅もあるように感じました。
浸水被害だけではなく、住宅が傾いてしまったという被害も出されています。
大雨の被害で傾いてしまった住宅。家主の方に当時の状況を伺いました。(山形県西置賜郡飯豊町)
「川の水で川岸がえぐられ裏の蔵がドンって落ちて流されてから、危険と思い、雨の中避難所へ。午前3時頃、雨足が弱まったので、見に来たら、家が傾いていたんだよ。家を見た時は唖然として、言葉もなかった。今は、町営のアパートに入っている」と、家主の方が被災した時の状況を話してくださいました。
深刻な被害を目の当たりにし、被災された皆さまに重ねてお見舞い申し上げます。
被災地では予断を許さない状況が続いています。
コロナ禍での調査になり、引き続き十分配慮しながら調査を行ってまいります。