2013.03.15
海外での活動

移動図書館活動先の子どもたち

ラオス

サバイディー!

みなさん、はじめまして。2月25日より、SVAラオス事務所でのNGO研修プログラムに参加しております、泉谷真里乃です。

今日で、ラオスに来てちょうど20日目。今回は、移動図書館活動に参加して感じたことを紹介したいと思います。

移動図書館活動を担当しているのは、図書館チームのミンチェンさん、リュウさん、ドライバーのウドンさんです。いつものメンバー3人に、今月だけ特別に、研修生の神田さんと私の5人でヴィエンチャン首都から1時間半ほど離れた小学校へ向かいました。

SVAの移動図書館活動は、子どもたち個人での自由読書が30分、その後のアクティビティーが30分で構成されています。アクティビティーでは、みんなでいっしょに歌を歌った後、読み聞かせやクイズゲーム、塗り絵などをします。内容は週によって変わり、簡単な内容から難しいものへと、各小学校の子どもたち・教員が学びやすいようにきめ細かいプログラムが組まれています。

今週のアクティビティーは、塗り絵でした。

6~10人で円になって座り、各グループに1つずつ色鉛筆を配ります。

私が「どのグループにも、小さい子と大きい子がいますね」と小学校の先生に質問すると、

「大きい子は小さい子の面倒をよく見るし、この子たちはいつも遊んでいて仲がいいのよ」と答えてくれました。


仲良くなった女の子のグループで、私もいっしょに塗り絵を楽しみました。

「水色、水色・・・」

そうつぶやきながら、他のグループに色鉛筆を探しに行ったのは4年生のビアウ。

私が濃い青の色鉛筆を持って、

「この色じゃダメ?」と聞くと、ニヤッと笑って首を振りました。

その後、嬉しそうに池を塗っていたので、やっと水色でないといけない理由が分かりました。

きれいな水のイメージだったんですね。

ミンチェンさんによれば、ラオスの地方で暮らす子どもたちは

自分たちで絵を描いたりする習慣がないそうです。

だから、まず絵を描くより簡単な塗り絵からはじめるのが子どもたちに活動に参加してもらうコツだそうです。

自分の好きなように色を塗ったり、絵を描いたりする経験を子どもたちに体験させてあげることで、

子どもたち自身が自分の描きたいものを好きな色で自由に表現する力を

こうしたSVAの移動図書館活動から少しずつ学びとってくれればいいなと感じました。

塗り絵が出来上がると、先生に返さなきゃいけないと思った子どもたちが

何も言わずとも先生のところに集め出しました。

そこで、SVAスタッフがこの塗り絵を持って帰っていいと声をかけると、

嬉しそうな笑顔と一緒に、完成した塗り絵を私に見せてくれました。

みんな思い思いの色を使って描いてくれて、心から嬉しいです。

最後に、4年生のソムヴィカーとスクサワンが描いてくれた絵を紹介したいと思います。

ソムヴィカーはうさぎと星、スクサワンはお花を描いてくれました。

最初は恥ずかしそうにしていたのですが、だんだんと絵を描くことが楽しいと感じていた様子でした。

元気よくサッカーをする男の子たちに比べて、女の子たちはとても大人しく

可愛らしいものが好きなようです。

うさぎの絵を書いてくれたお礼に、ソムヴィカーの似顔絵を描いてプレゼントしました。

私も絵を描くのはあまり得意ではないので気に入ってくれるか不安でしたが、

ソムヴィカーのこの笑顔を見て気持ちが伝わったみたいでホッとしました。

左から、ビアウ、ソムヴィカー、私、スクサワン、ビーウィー(5年)。

スクサワンが帰りがけに、寂しいと言って抱きしめてくれました。

うつむきながら時々私の方を見つめて、

「ウアイまりの(まりのお姉さん)、また来る?」

「うん、絶対また来るね!」

泉谷真里乃
(社)シャンティ国際ボランティア会ラオス事業へ