2014.09.12
海外での活動

ベースライン調査を実施しました

ラオス

サバイディー(こんにちは)!
ラオス事務所の山室です。

9月になり、ラオスの小学校では新学期が始まりました。
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ラオス事務所では「JICA草の根技術協力事業」として、「少数民族の子どもたちのための、就学前・初等教育における指導能力改善事業」が本格的に始まりましたが、事業実施前と実施後で、事業の目的がどのくらい達成できたかをはかるために、事業実施直前の現状を調べる「ベースライン調査」を行いました。ルアンパバーン県ヴィエンカム郡の全67校が対象となりますが、雨季の今は道路状況が悪く行かれない学校もたくさんあり、そのなかで4チームに分かれて可能な範囲で学校を回りました。

ヴィエンカム郡では、1時限で複数の学級をひとりの教員が教える「複式学級」を採用している学校が多いのですが、授業を1時限まるごと観察してみて、授業の進め方や教え方などの指導方法に苦悩している様子がリアルに感じ取れました。

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この教員は1つの教室で1年生と2年生を教えています。
2つの学年を行ったり来たりしながら教えていますが、適切な指導がなかったために教員が離れたそばから私語が増えて段々と教室内がうるさくなっていきました。

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この教員は2つの教室で1年生から3年生を教えています。
教員が別の学年を教えるために教室を移った後、長い時間を生徒だけにしないように、与えておいた課題をきちんと解いているか、1分でも様子をのぞきに行ったり、教科書以外の教材・道具を使いながら教えたり、グループワークをさせたり、いろいろと工夫をして3つの学年を同時並行で教えていました。

教育省が定めたすべてのレッスン項目を限られた時間の中で教え、鍛錬と努力を日々続ける教員たちに頭が下がる思いがしました。私たちの事業では、教員を対象にした複式学級運営研修会を行いますが、必要性に合った内容にすべく最終調整をしています。実施後にどのような反応が出るのか、今からどきどきわくわくしています。

前回のブログ(研修会の計画作りについて)はコチラ

皆さまにも現場で頑張る教員たちを応援して頂ければ幸いです。

ラオス事務所 山室仁子