ラオスに絵本が到着しました
サバイディー(こんにちは)!
絵本を届ける運動の絵本約3,500冊(50箱)が、ラオスに到着しました。
2月に日本の港を出てからかれこれ4ヶ月、一難去ってまた一難、という状況が続き、手元に本が届いたときには、心からほっとして、本に向かって「よくきたね~。ようこそいらっしゃいました~。」と口に出している自分がいました。
写真: 職員総出でトラックから本を事務所に運び入れます。
ところで、絵本はどうやってラオスへ届くのでしょう?
海のないラオスへは、まず日本の港からタイの港へ船で輸送され、その後タイからラオスの首都・ヴィエンチャンへ陸路で輸送され、そして事務所のあるルアンパバーンまで陸路で運搬されます。
では、日本の港を出てから約4ヶ月、季節も冬から初夏へと変わる頃。
なぜこんなにも時間がかかったのでしょう?
どこかに紛れ込んでしまっていたの?
いえいえ。そうではありません。
そこにはラオス特有の事情があったのです。
ラオスで絵本を受け取るには、この本が非課税対象の支援物資であるという承認を、ラオス教育省、外務省、財務省にある計6つの関係部局を順にまわって取得しなくてはなりません。
それぞれ承認にかかる時間は、1部局あたり1~2週間ほど。
ただし、ここはラオス。一筋縄ではいきませんでした。
まず、5年に1度の国政選挙で省庁内が慌しく作業が進まず待たされて、
ラオス正月(4月)の時期はすべての作業がストップし、
局長が不在だと書類にハンコが押せずと、また待たされて、
認可書が下りたと思ったらミスがあり、
その他諸々・・・・・・(書ききれません)、
すべての承認がおりてやっとタイから輸送できるのです。
(手前味噌ですが、めげずに何度も省庁に掛け合ってくれた職員に頭が下がります。本当にありがとう。)
また、予想以上の「待ち」に、この間ずっと本を保管してくれたタイ側の会社にも迷惑をかけてしまいましたが、こちらも調整してくれた職員の方々に感謝です。
無事にルアンパバーンに届いた絵本は、これから事業対象地のヴィエンカム郡にある小学校や公共図書館など、本の管理・活用の仕方を学んだ人がいるところへ配布していきます。
写真:届いた本を数えている職員の様子
日本にて絵本に翻訳シールを一枚一枚丁寧に貼って下さった皆様、
届いた本を一冊ずつ手に取ると、「子どもたちに絵本を届けたい!」というあたたかいお気持ちをひしひしと感じます。有難うございます。
学校へ行くと、「私はこの本が好きなの!」「これ、読んでみたい!」と話す子どもたちの笑顔に出会います。この笑顔に皆様の気持ちがしっかりとつながるように、責任を持って届けて参ります。
長くなりましたが、絵本が無事にラオスに到着したご報告をさせていただきました。
これからも応援よろしくお願いいたします。
ラオス事務所 山室仁子