2022.10.16
緊急人道支援

ラオスの洪水を受けて物資配布を実施しました

ラオス

ラオスでは8月初旬から継続している大雨により、各地で洪水被害が発生しています。北部にあるウドムサイ県では、826日に台風マーゴンの影響を受け、特に県内4郡において甚大な被害を受けています。政府当局によると、これらの郡において69村、2,283世帯、12,079人が被災しており、洪水により100件、土砂崩れにより6件の家屋が流され、そのほか445の家屋が損傷しています(93日時点)。今回のウドムサイ県における洪水被害は、過去37年間で最も大きい被害規模と言われています。


濁流が蓄積した村の様子

収穫前の農地への影響も大きい

この災害の発生をうけ、シャンティラオス事務所では同県ラ郡の約120世帯を対象に、緊急物資の配布を921日に行いました。配布物資や方法については村・郡政府事務所との調整のうえ、寝具(マットレス・枕)、蚊帳、飲料水、塩等の調味料を配布しました。


物資配布の様子


 

対象地ビエンカム村のブンミーさん(仮名・57歳)は、洪水発生時に村長からの避難勧告を聞き、近くに住む娘さんの家に何も持たずに避難したところ、住んでいた家が洪水により流されました。幸いなことに、お米などの食糧は得られるものの、村政府からの支援で得た衣類はサイズが合わずに困っていること、娘の家に居候しており娘家族の負担も大きいこと、新しく家屋を建てるにも再度洪水や土砂崩れの懸念が払拭できないことなどを話してくれました。


ブンミーさん(左)と聞き取りをするスタッフ(右)

対象郡では物資配布実施の2日前にも大雨による洪水が発生し、新たに2村が被災しており、これらの2村に対しても各世帯へ飲料水を配布しました。ラオスでは9月に入っても、突発的で激しい降雨が続いています。被災した多くの世帯が安心した生活を送るにはもう少し時間がかかりそうです。