2022.06.17
海外での活動

ミャンマーの寺院学校に学校図書館を!

ミャンマー
活動風景

皆さん、こんにちは。ミャンマー・パアン事務所のソトゥです。本日は現在ミャンマー事務所全体で取り組んでいる「寺院学校を通じた学習改善事業」について、カレン州にあるパアン事務所での活動を紹介したいと思います。

学校図書館への高い関心とニーズ

活動を始めるにあたっては数多くの寺院学校へ訪問し、子どもたちが置かれている現状をより具体的に確認してきました。これらの調査を踏まえ、カレン州では寺院学校への学校図書館の支援を決定しました。訪問したいずれの寺院学校も整備された学校図書館は持っておらず、子どもたちが図書に触れる機会が限られていました。どの寺院学校からもシャンティの活動へ高い関心と支援の希望が寄せられました。しかし、シャンティのリソースは限られているため、カレン州では対象校を3校に絞り、活動を始めました。
ご住職との打ち合わせの様子
(写真:寺院学校校長(ご住職)への聞き取りの様子)

勉強だけでなく文化やスポーツにも力を入れるチャパラン寺院学校

対象校の1つがチャパラン寺院学校です。チャパラン寺院学校は2007年に設立されました。経済的な理由や地理的に公立学校が遠く通えない子どもたちや、小学校を卒業後も中学校への進学が難しい子どもたちが学習を続けられるようにと開設されました。本校には20の村から子どもたちが通っているほか、モン州やチン州など他地域の子どもたちも受け入れています。学校には宿舎が併設されており、子どもたちは寺院に住みながら学校に通うことができます。
昼食の様子
(写真:寺院学校で提供される昼食を食べる子どもたち)

また、子どもたちが健康に成長するようにと、通常の授業の他にスポーツや伝統舞踊の時間が設けられています。学校長であるご住職は、シャンティの活動によって学校図書館が子どもたちの成長を助ける活動の一つに加わることが待ち遠しいと、学校図書館の完成を楽しみにされています。
民族舞踊を練習する子どもたち
(写真:民族舞踊(カレンダンス)を練習する子どもたち)

学校図書館の建設は8月頃に終了する予定で、竣工後は図書館サービスの提供が始まります。学校図書館は寺院学校自身で管理・運営することになるため、シャンティから教員や学校運営委員会を対象に研修を実施します。研修後は教員らが中心となって絵本の読み聞かせや図書の貸し出しなど、日々の図書館サービスを実施します。

学校図書館が皆に良い変化をもたらすことを願って

これらの図書館サービスを通じて、子どもたちが図書に触れ、図書から様々な知識を吸収してくれることを期待しています。また、図書からは知識だけでなく、コミュニケーション力や思考力も養うことができます。その結果、子どもたちと教員や保護者らとの関係性にも良い変化が生まれることと思います。

シャンティの活動が子どもたち、保護者、教員など、様々な人々にポジティブな変化を作り出せるよう、引き続き活動を進めていきたいと思います。

ミャンマー事務所 ソトゥ