2022.04.16

新年のお祭「ティンジャン」に欠かせない5つのアイテム

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ミャンマー

皆さん、こんにちは。ミャンマー事務所のエワです。本日はミャンマーの新年のお祭り「ティンジャン」の必須アイテム(特に地方での場合)をご紹介します。ティンジャンは毎年4月13日~16日に開催され、水かけ祭とも呼ばれます。水をかぶることで罪を洗い流し、4月17日の新年を心新たに迎えます。

ティンジャンの様子
(写真はクーデター前のティンジャンの様子)

必須アイテム1:パダウの花

黄色いパダウの花はティンジャンのシンボルとも言えます。パダウの花が開くとティンジャンが近づいていると感じます。パダウの花は4月にのみ咲き、他の月には咲かないためです。

必須アイテム2:ティンジャンの花瓶

花瓶の中には、7つの曜日にちなんだ7種の花や葉が飾られます。これらの花や葉は天からおりてくるダジャーミンという天の王を迎え入れるためのものです。この花瓶を家の前に置き、ダジャーミンがそれを見て私たちの名前を金のプレートに刻んでくれることを願うのです。
※ダジャーミンはティンジャンの間に地上におり、良い人と悪い人を判断すると信じられています。ダジャーミンは良い行いをした人の名を金のプレートに、悪い行いをした人の名を犬の皮に刻むと言い伝えられています。

必須アイテム3:出家のセレモニー

仏教を信仰する家庭にとって、見習い僧としての出家はティンジャンのシンボルで、新年の行いの一つです。僧院で行われるセレモニーで男の子たちが見習い僧となります。セレモニーでは、両親の間に男の子が座り、僧侶が男の子の髪を剃ります。両親は落ちた髪の毛を白い布で受け取ります。両親にとって誇らしく喜ばしい瞬間です。その後、男の子たちは1週間程度、仏教へ奉仕し、仏教の戒律に沿って生活します。

必須アイテム4:ココナッツやヤシの葉で作られた舞台

ティンジャンの間、都市だけでなく村にも、水を掛け合う場所が設置されます。ヤンゴンやマンダレーといった大都市では、水鉄砲やバケツ、ホースを使って水を掛け合います。カレン州やモン州など一部の地域では顔や手に「タナカ」を塗り合います。
また、新年には様々な場所で食事が無料で振舞われます。ティンジャンは楽しい時間であると同時に、宗教の教えを振り返る時間でもあります。人々は断食をしたり、施しなど良い行いをします。

必須アイテム5:ティンジャンの食事

お祭りで食べる料理もティンジャンの大事な要素の一つです。「Mont-Lone-Yay-Paw」、「Mont-Lat-Saung」、「Shwe-Yin-Aye」というデザートが有名です。また、カレン州やモン州があるミャンマー南東部では「ティンジャンライス」が有名で、ティンジャンの期間にだけ食べられる伝統的な料理です。ティンジャンライスとは、蒸したお米を冷たい水の中に入れて食べる、暑い時期にぴったりな料理です。水を吸ったお米、塩漬けした魚と玉ねぎを炒めたサラダ、プラムマンゴーとを一緒に食べるのが定番です。これはミャンマーの民族の一つ、モン族の料理ですが、今は民族にかかわらず色々な場所で食べられています。

残念ながら、2021年2月に発生した軍事クーデターにより、盛大な新年のお祝いができる状況ではありません。治安が安定しない今年のティンジャンは、家で家族と一緒にお祝いし、ご馳走を作って近所の方と分け合います。離れた場所に住む友人らとは会えませんが、それぞれ安全な場所で新年を迎え、ティンジャンのお祝いを共有することはできます。

Happy Myanmar New Year for you all! 皆さまにとって素敵な1年となりますように。

ミャンマー事務所 エワ