2018.11.07
海外での活動

熱気に溢れたフェスティバルをレポート!

ミャンマー

ミンガラバー!ミャンマー事務所の伊藤です。ミャンマーは乾季に入り、事務所があるピーも年に一度の大きなパゴダ祭りに向けて盛り上がっています。

さてそんな中、先週末はパテインというところに行って来ました。パテインは、ピーにも流れているイラワディ川の支流の河口地帯にあり、湾岸都市として栄えてきました。ミャンマー国内でも4番目に大きい都市です。(下記地図内の、ハイライトした下の方の都市です)
地図(パテイン)

そこで何があったかというと、Children Literature Festival(子ども文学祭り)と題されるものが催されました。本イベントは私たちのカウンターパートである情報省と教育省が中心となって開催され、私たちも招待を受けました。前回のブログで既に当フェスティバル(ピーに手開催)につき紹介しましたが、今回はレベルが違う!とのことでした。今回は国家レベルの規模だと。果て、国家レベルとはどの程度のものなのか、、

実際行ってみた様子を以下、写真と共にご紹介します。

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今回の会場は、パテイン大学。大学敷地もとても広く、会場に辿り着くまでも炎天下の中歩き続けます。

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ようやく辿り着き中へ入ると、人、人、人!!ちなみに、多くの子どもたちがカラフルなキャップをかぶっていますが、これは各郡ごとで決められたカラーがある様で、それをかぶっています。確かに点呼は取りやすいですね。

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まるで実写版?ウォーリーを探せ状態です。

今回のフェスティバルは週末にかけて行われましたが、パテインのあるエヤワディー地方には全部で26郡あり、その地域内の全学校が招待されていた様です。来場人数は把握出来ませんでしたが、恐らく何万人規模だったと思います。

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各部屋では、様々なプログラムがありましたが、こちらの部屋を覗いてみると。。試験!??

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と思ったら、塗り絵コンテストでした。真剣です。

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こちらはシャンティがサポート支援している公共図書館スタッフからの読み聞かせコーナー。

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そして、人、人、人!部屋から出るのも一苦労です。

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本イベントでは、出版社など沢山の本の販売業者が出展していました。人ごみを切り分けながら、販売されている本をチェック!こちらは英語の学習本。こういった英語や外国語のレッスン本は人気です。

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こちらは、小説や歴史等の本で、ミャンマーのヒーローであるアウンサン将軍の本も沢山あります。

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こちらは、ミャンマーの子どもたちに最も馴染みのあるマンガ本です。

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こちらは全部500チャット(日本円で40円程度)という、価格勝負で売られています。

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全部で80店舗近く出展していましたが、その中で絵本の様な子どもが楽しめそうな本を置いていたところは5店舗程度でした。またその絵本もほとんどは外国のアニメ等の翻訳本が多く、日本で読める様な質の高い絵本やミャンマーオリジナルの絵本は皆無でした。

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中には、紙に印刷してホッチキス止めされているだけの本とは言えないものまで売られていました!

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こちらは、パテイン技術大学のブース内。こちらの学生さんは、大学の研究課題として、Smart LibraryというWebベースの図書管理システムを開発したとのことです。実際見せてもらいましたが、驚くほどに素晴らしいシステムでした。彼は、自分の大学のアナログな図書管理システムを見て、もっと管理側にとってもユーザー側にとっても使いやすく、図書をもっと活発に使える仕組みが無いかと考え、発明したそうです。驚きました。

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一方でこちらは、ヤンゴンから来た書店のおじさま。来たお客さん一人一人に一生懸命、それぞれの本の説明を丁寧に行っていました。「ちょっと待ってね、あの本は確かここに・・」と一見無造作に置かれた本の中から本を探し出してきます。その姿を見ていると、効率的では無いかも知れないが、こういった本が大好きな人を介して本が手に入るアナログさも良いなーと思いました。

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人ごみから解放され、外でみんなお弁当を食べていました。

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こちらのトラックで、学校単位で皆一緒乗って帰っていきます。

以上、長くなりましたが、熱気に溢れたミャンマーの読書イベントの様子をお伝えしました。
近年、ミャンマーでは教育改革が行われたり、人々の教育への熱も益々熱くなっている様に感じます。イベントの内容や質にはまだまだ課題が見られましたが、人々の高い関心や熱気を改めて感じました。これからはこの熱に乗りながらも、子どもたちの豊かな心の成長をしっかりと支えられる読書環境を作れる様、私たちも引き続き着実に活動を行っていきたいと思いました。

いつも当会のブログを読んで頂き、有難うございます。

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