ネパール事務所の看板を設置しました
ネパール事務所の三宅隆史です。ネパールはNGO大国と言われ、約46,000のNGOが政府に登録されています。このうちシャンティを含む国際NGO(外国のNGO)はわずか146団体です。国際NGOの連合体であるAssociation of International NGOs(AIN)に加盟するには、ネパール政府に登録しており、かつ事業実施契約を政府と結んでいることが必要です。しかし国際NGOだけでも予算総額(2015-16年)は350億ルピー(約389億円)を数え、同年の政府の教育予算が819億ルピー(約910億円)ですから、ネパール政府に登録していないNGO(そのことが問題という意味ではありません)による支援も含めると国際NGOによる支援は相当な規模であると言えます。ちなみに国家予算に占める教育費は13%です。製造業の規模が非常に小さく、国民所得(GNI)の3割を海外の出稼ぎ労働者からの送金が占めているネパールでは、NGOは若者の雇用機会を創出する上でも重要な役割を果たしています。
NGOの数が多いので、良い意味でのNGO間の競争があります。NGOの看板をいたるところで見かけます。当会もこのほど看板を事務所の入口に設置しました。右側の看板の矢印は不要ではないかと思いましたが、ナショナルスタッフ曰く、左側の看板だけだと、どこにでも掲げることのできる単なる宣伝のための看板と誤解される恐れがあるとのことでした。
少しわかりにくい写真ですが、事務所近くの路上の電信柱にも事務所の位置を示す矢印付きの看板を設置しました。
オフィスの2階にも看板を付けました。私は以前アフガニスタン事務所を担当していたのですが、アフガニスタンでは、NGOや国連の事務所は反政府武装勢力の攻撃のターゲットになるため、Low Profile方針といって、なるべく「目立たない」ようにしなければならず、看板等は事務所や子ども図書館に一切設置していません。アフガニスタンと違ってネパ―ルでは、「目立つ」ことが必要で、他のNGOは、団体のロゴや名前を載せたTシャツやペン、ノート、傘などを独自に作って配布しています。シャンティはネパールではまだまだ知られていないので、広報活動にも今後は力を入れていきます。