「ネパール人はできる」キャンペーン
ナマステ。ネパール事務所の三宅隆史です。ネパール事務所ではネパールで初めての防災紙芝居を制作、普及していますが、全国の68のコミュニティ図書館に紙芝居を普及してくれているのが、READ Nepalという現地NGOです。この団体は、Nepalese Can Campaign、「ネパール人はできる」キャンペーンという募金集めプログラムを実施しています。
募金集めの目的は、2015年の地震で全壊したコミュニティ図書館の再建です。すでにネパールの大人や子どもが600万ルピー(1ルピーは約1円ですので600万円)を寄付しました。写真は子どもが自分の貯金箱に貯まったお金を寄付する様子を紹介した新聞記事です。
しかしながら図書館再建に必要な800万ルピーに達していないため、このたび、カトマンズでネワーリ・フィースト(「ネワール人のごちそう」という意味)という資金集めイベントを開きました。参加費は2,000ルピー(2,000円)です。小学校教員の月給が20,000ルピーですから相当な金額です。会場は結婚式などが催されるバンケット・ホールです。ネワール人の伝統に基づいて、わらでできた長いマットに参加者は座って、沙羅双樹の葉でできたお皿(環境にも良い)に盛られていくネワール料理をいただきました。真ん中の白い食べ物はチウラというお湯につけた生米を干した米です。
また、ネワールの伝統音楽が演じられました。参加者は目標の350人には達しませんでしたが、268名が参加しました。
写真は、イベント会場で展示されていたこの図書館の完成予想図です。2階建てで子ども部屋もあり、完成後は専任の図書館員がシャンティが寄贈した防災紙芝居を演じることになります。
READ Nepalは、この募金集めキャンペーンによって、過去に1館のコミュニティ図書館の建設を実施した実績があります。ネパールという国は、貧困や地震のために、外国からの援助に依存しているイメージがありますが、ネパール人が、ネパール人のために、ネパール人によって活動資金を集めているREAD Nepalのような団体もあります。