2021.01.19
海外での活動
学校再開のための感染予防物資を配布しました
ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。ネパールでは昨年3月中旬から学校閉鎖が始まり、3月下旬には、全土でロックダウンが施行されました。7月下旬に全国レベルのロックダウンは解除されましたが、自治体独自の判断でロックダウンは続きました。11月より自治体の判断で徐々に学校を再開できるようになりました。
シャンティは、53校を対象に地域学習カリキュラム開発事業を実施している、チェパン人などの先住民族居住地域であるマクワンプル郡ラクシラン村の5校(児童計323名)を対象に、感染予防物資を配布しました。体温計、水供給タンク、校舎や机・椅子を殺菌するためのスプレー、児童・教員のための消毒液、マスク、タオルなどです。同村の他の学校には同様の支援を同村役場および他の援助団体が行いました。
公共施設が学校以外にないネパール農村部の学校の多くは、閉鎖されている間、感染者の隔離施設として使われました。隔離期間中に学校で死亡した感染者も多く、学校再開にあたっては、感染予防対策を行うだけでなく、子どもの心理的サポートも必要とされています。
1月時点で76%の学校が再開済ですが、ユニセフの調査によると、220万人の子どもは復学していません。また昨年3月から11月までの学校閉鎖の間、児童の学校給食が受けられなかったため、5分の1の世帯は、基本的な栄養を備えた食事を子どもに提供できませんでした。また、前年度の同じ月と比べて児童労働、子ども・若者の自殺が増加し、特に女子の自殺が40%増加しました。(本事業は、外務省NGO連携支援無償の支援を受けています。)