2015.12.23
プレスリリース

「ESD岡山アワード2015」授賞式典の開催

メッセージ
メディア掲載
受賞

カンボジア事務所の江口です。

シャンティがカンボジアで実施しているコミュニティ図書館(CLC)事業は、
岡山市が国内外におけるESD(持続可能な開発のための教育)の先進的な活動を顕彰する
「ESD岡山アワード2015」において、「グローバル賞」を受賞しました!

今月13日、授賞式典が岡山市で開催され、常務理事の市川とわたくし江口が参加してきました。

岡山市長より市川が「グローバル賞」を授かっています。

ESDの「グローバル賞」は海外27か国を含む世界各地50件の中から選ばれました。
岡山ESDアワードは「グローバル賞」のほかに「岡山地域賞」があり、
こちらは岡山から2件選ばれていました。

シャンティの受賞理由について、審査員長のお話によると、
「貧困、非識字などの課題を抱えるカンボジアの農村において、コミュニティ図書館事業を実施。
住民の主体的参加を促しながら、識字の向上や生活改善など住民のニーズに沿った活動を行ったこと。
さらに、国の政策に反映されるようなモデルにもなっている」ことが評価されました。

また、事務局の方からは、この事業のアプローチの「汎用性の高さ」をお褒めいただきました。

そもそもなぜ岡山が、ESDにおける世界的アワードを主催しているのかは、
こちらをご覧ください。

真ん中が市川、右が江口、そして左の紳士が、今回「グローバル賞」を受賞したもう一つの団体、
バングラデシュの世界的NGO、Dhaka Ahsania Mission (DAM) の代表、Dr. ラーマンです。

Dr. ラーマンによると、DAMはバングラデシュで60もの事業を実施しており、
多種多様な社会サービスを包括的に行っています。

その中には病院や大学の運営も含まれ、職員数は7千人以上!とのことで、
単純計算すると、シャンティの100倍ぐらいの規模です… Σ(゚Д゚;)

シャンティの二人です。

 

その後、江口が受賞プレゼンを行いました。
こちらの岡山サイトより動画とプレゼン資料をご覧いただけます。

お昼には、「グローバル賞」・「岡山地域賞」の計4団体でESDについて対談しました。
対談内容はこちらの岡山サイトよりご覧いただけます。

午後は公民館(CLC)について考えるイベントに参加しました。

「30年後、日本の公民館はどのような名前で呼ばれ、どのような活動を行っているのか」
白熱した議論に加わりました。

名前は「公民館」のままでいいという人と、
「Kominkan」、「こうみんかん」、「CLC」に変えた方がいいという人がいました。

個人的には、大学生が言っていたことがおもしろかったです。

―友達に「今から『公民館』に行って来る」というのはかっこわるいが、
「今から『CLC』に行ってくる」というと、若干かっこよくなる―

14日の午前は岡山市の政田小学校に行って、特別授業の機会をいただきました。

政田小学校は「ユネスコスクール」として小学校からすでにESDに取り組んでおり、
米づくりの一連の作業を体験することで、生徒が水環境について主体的に考えるよう工夫するなどしています。

わたしの話をここまで熱心にきいてくれたのは、
政田小学校の子どもたちが初めてでしたので、その姿勢に心を打たれました。

14日の午後は、岡山のモデルCLCである岡西(こうざい)公民館を訪問させていただきました。
館長の峰松さんと主任の坪井さんにご案内いただき、
日本を代表するであろうCLCの先進的な活動を学ばせていただきました。

地域の助け合いの仕組みをCLCがアレンジする「みんなでつながり隊」や、
初対面の人でも、まず互いにゴズペルを歌い合い、
心のバリアをなくしてから語り合うという「むすびね岡西合唱団」など、
地域のニーズに根ざしながらも、創造性に富んだ活動をされています。
岡西公民館の活動については、こちらをご覧ください。

カンボジアCLCの新しい活動を考える上で、参考にさせていただきます。

今回、ESDで世界をリードする岡山が誇るたくさんの実践者、専門家、研究者と出会い、
いろいろお話を伺える機会をいただき、大変勉強になりました。

岡山で学ばせていただいたことをもとに、
カンボジアでよりよいCLCをつくれるようがんばります。

岡山のみなさん、どうもありがとうございました!!

カンボジア事務所
ノンフォーマル教育事業調整員
江口 秀樹