ニュースレター「シャンティ」2019年秋号(特集:絵本を届ける運動20周年)を発行
こんにちは、東京事務所、広報担当インターンの吉野(ヨシノ)です。
シャンティが年4回、春夏秋冬に発行しているニュースレター「シャンティ」Vol.302(2019年秋号)ができあがりました!
※ニュースレター「シャンティ」は、シャンティの会員やアジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。今回の特集は「絵本を届ける運動20周年」です
特集「絵本を届ける運動20周年」
「お菓子より絵本がいい、お菓子はすぐになくなるけど、絵本は何度でも読めるから」。
これは、シャンティが活動を行っているカンボジア難民キャンプである少女が言った言葉です。世界には、紛争や貧困など様々な理由で学校に通うことができない、教育を受ける機会を持つことのできない子どもたちが沢山います。そのような子どもたちに、絵本を通して、外の世界を知り、学ぶことの楽しさを知ってほしいという思いから、絵本が不足している国や地域に日本から絵本を届ける「絵本を届ける運動」が始まりました。
1999年、カンボジアとラオスの2カ国から始まった「絵本を届ける運動」は、現在5カ国6地域に広がり、これまでに多くの子どもたちに絵本を届けてきました。「絵本を届ける運動」は、日本でも広がっています。これまでに絵本に翻訳シールを貼る活動に24万人以上が参加され、毎年200を超える企業・団体にご参加いただいています。
届けられた絵本は、世代を超えて愛されてきたタイトルが多く、多くのご家族の気持ちがこもった絵本が、活動地の子どもたちのもとへ届けられています。
では、皆さまの想いのこもった絵本はどのように子どもたちのもとへ届けられるのでしょうか?
まず、絵本を選定する前に、各国事務所から「こんなテーマ・ジャンルの絵本が欲しい」とのリクエストを受けます。そして、東京の「絵本を届ける運動」担当スタッフが書店や図書館を巡ってリクエストに沿うような本を探します。届けた絵本のテーマやジャンルの代表的なものには「動物」「外国文化」「人間関係」「科学」があります。子どもたちが外の世界や学びの世界、そして自らのアイデンティティにもじっくりと目を向けることのできる内容が多くなっています。また、スタッフが絵本を選ぶときに大切にする基準が3つあります。
(1)擬態語・擬音語が少ないこと
(2)レイアウト
(3)著作権者の承諾を得られるか。
この中でも一番重要なことは、(3)の著作権者の承諾を得ることです。絵本に翻訳シールを貼ることは著作権の改変にあたるため、著作権者の承諾が不可欠です。著作権者との取り決めにおいて、海外に届けられる絵本は、すべて出版社を通して必要な手続きを踏みます。このように一つの絵本が届けられる過程には、多くの方々が関わっています。
世界の絵本を読んでみよう「隼、鹿とねずみ」
人気コーナーの「世界の絵本を読んでみよう」では、アフガニスタンで出版した絵本「隼、鹿とねずみ」をご紹介しました。自然豊かな森を舞台に動物たちを主役として、友情の大切さや、人の価値を安易に図ることの危うさを教えてくれる絵本です。
世界の現場からAIRMAIL( From アフガニスタン「現地の子どもリポート」)
「私は将来教師となって、子どもたちに勉強を教え、アフガニスタンの人々がより良い教育を受けられるようがんばりたいと思っています」。長い間紛争の続くアフガニスタンへ平和をもたらしたいと、アフガニスタン東部のジャララバードで勉強に励むハティラさん(10歳)の日常をリポートします!
Shanti @ Tokyo 経理課 瀧 龍太郎
シャンティの東京事務所スタッフを紹介するコーナーでは、経理課で活躍する瀧龍太郎さんをご紹介します。瀧さんは、海外事務所の収支状況や予算の管理、公的資金の収支報告作成と会計監査対応、送金管理や海外所長会議での提案、海外の現地経理職員への財務経理上の指導などを担当しています。海外事務所とのやり取りの際には、密なコミュニケーションと柔軟さを強く意識しているそうです。弱者に寄り添い救済する組織に所属していることと、採算に気を配らなくてはいけないというジレンマにも苦しむことが多かった瀧さんは、NGOの活動に期待感が寄せられている今こそ、社会のニーズに答えることが重要であると話します。
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シャンティは、これまで多くの方々のご協力とご支援のもと、アジアの子どもたちに絵本と希望を届けてまいりました。絵本と共に育った多くの子どもたちが、夢を見つけ、夢の実現に向けて学びに励んでいます。これからも、シャンティは皆さまと共に「絵本を届ける運動」を続けてまいります。是非とも、「絵本を届ける運動」へのご参加をよろしくお願い申し上げます。